青学大Vの裏に厚底シューズ対策 活かし切れなかった機能性、1年間の筋トレ改革が成就
選手の皆さんへ「鬼のトレーニングについてきてくれてありがとう」
「トレーニングの方向転換をする。本気でやる気があるなら、自分から私に声をかけてきなさい」。その決断を伝えたとき、「もっと強くなりたい」と一番に声を掛けてくれたのが、中倉啓敦選手(3年)、岸本大紀選手(3年)でした。
そこに「僕もやります」と太田蒼生選手、若林宏樹選手ら1年と、飯田貴之選手や佐藤一世選手らも続いてくれた。今まで以上、体に負担をかけるトレーニング。しかも私自身、答えは見えず、本当にこれでいいのかと自問自答する日が続きましたが、信じてついてきてくれる選手、他のトレーナーたちの気持ちに応えたいという想いで、取り組んできました。
結果、圧倒的なタイム差をつけての優勝。選手たちが素晴らしい結果を出してくれて、本当に嬉しかった。彼らの走りを見て、トレーニングの成果を実感できましたし、私のトレーナー人生においても、とても大きな意味を持つ優勝でした。
なかでも印象深かったのは、5区を走った若林宏樹選手(1年)です。若林選手とは大会までの1週間、毎晩一緒に、イメージトレーニングを行ってきました。レース後、普段は口下手な彼が「本当にありがとうございました」という言葉を自分からLINEで送ってきてくれたことに、とても胸を打たれました。
選手の皆さんには心からのおめでとうの言葉とともに、鬼のトレーニングについてきてくれてありがとう、と伝えたいです。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)