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青学大Vの裏に厚底シューズ対策 活かし切れなかった機能性、1年間の筋トレ改革が成就

青学大陸上部長距離部門を担当するTHE ANSWERスペシャリスト・中野トレーナー
青学大陸上部長距離部門を担当するTHE ANSWERスペシャリスト・中野トレーナー

選手の皆さんへ「鬼のトレーニングについてきてくれてありがとう」

「トレーニングの方向転換をする。本気でやる気があるなら、自分から私に声をかけてきなさい」。その決断を伝えたとき、「もっと強くなりたい」と一番に声を掛けてくれたのが、中倉啓敦選手(3年)、岸本大紀選手(3年)でした。

 そこに「僕もやります」と太田蒼生選手、若林宏樹選手ら1年と、飯田貴之選手や佐藤一世選手らも続いてくれた。今まで以上、体に負担をかけるトレーニング。しかも私自身、答えは見えず、本当にこれでいいのかと自問自答する日が続きましたが、信じてついてきてくれる選手、他のトレーナーたちの気持ちに応えたいという想いで、取り組んできました。

 結果、圧倒的なタイム差をつけての優勝。選手たちが素晴らしい結果を出してくれて、本当に嬉しかった。彼らの走りを見て、トレーニングの成果を実感できましたし、私のトレーナー人生においても、とても大きな意味を持つ優勝でした。

 なかでも印象深かったのは、5区を走った若林宏樹選手(1年)です。若林選手とは大会までの1週間、毎晩一緒に、イメージトレーニングを行ってきました。レース後、普段は口下手な彼が「本当にありがとうございました」という言葉を自分からLINEで送ってきてくれたことに、とても胸を打たれました。

 選手の皆さんには心からのおめでとうの言葉とともに、鬼のトレーニングについてきてくれてありがとう、と伝えたいです。

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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中野ジェームズ修一

スポーツトレーナー

1971年、長野県生まれ。フィジカルトレーナー。米国スポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP-C)。日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナー。「理論的かつ結果を出すトレーナー」として、卓球・福原愛、バドミントン・藤井瑞希らの現役時代を支えたほか、プロランナー神野大地、トランポリン競技選手など、多くのトップアスリートから信頼を集める。2014年以降、青山学院大駅伝チームのフィジカル強化指導を担当。東京・神楽坂に自身が技術責任者を務める会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」がある。主な著書に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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