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流行りの「Zoom飲み」も有効? “コロナごもり”のストレスから健康を守る方法

自分が元気な時に「ストレスが軽くなった」ことを嫌でも実行しよう

 しかし、自分のストレスの状態にうまく対処できているうちはよいのですが、気づかぬうちにストレス反応を起こしてしまうこともあります。すると、「気分転換をしよう」という気持ちも生まれなくなり、「友人と話をすれば気分が晴れたはずなのに、話をしても気持ちがまったく晴れない」という状態になります。

 そんな時でも、自分が元気な時に「気分が晴れた」「ストレスが軽くなった」ことを、嫌でも面倒くさくても実行しましょう。

 映画が好きだったら、観る気が起きなくても観る。歩いたり、走ったりするとスッキリするならば、気分が乗らなくても歩く、走る。最初は「ムリ」「気分が乗らない」と思っていた人も「観なきゃよかった」「外にいかなきゃよかった」などど、後悔はしません。

 これを代替療法といいます。

 代替療法のよいところは、あらかじめ「何をするか」を決めておける点です。ストレス反応が強くなれば、「何をしたい」という気持ちも起きなくなります。でも、健康な状態で何をすると楽しいかは、今、わかりますよね。「その時がきたら、○○をしよう」と決めておき、例えば忘れないようにメモを貼っておく。すでに「ストレス反応が起きているかな」と思う方も、自分は何をすると気分転換になったかを振り返り、実行してみてください。

 トレーナーとしては在宅勤務の方だけでなく、出勤されて働き続けている方を含め、積極的に体を動かしてほしい、動かしてもらえたらいいな、と感じています。なぜなら体を動かすことは、不快と感じるストレッサーに対処する方法として、とても有効だからです。

 スポーツは様々な研究から、何もしないで休んでいるよりも疲労から回復させる積極的休息になる、体を動かす楽しさや喜びによりストレスホルモンが低下するなどから、ストレス解消になると証明されています。「ストレス耐性を高める」「ストレスを発散する」「ストレスを忘れる(気分転換)」ことにつながるのです。

 具体的に挙げるとストレスの生理的耐性を高めるのは、リラクセーション法です。呼吸法や呼吸を重視するヨーガや太極拳がこれにあたります。また、ストレスフルな状態の脳によい影響を与える運動として、中・高強度の有酸素運動やレジスタンストレーニングが推奨されています。もちろん、ストレッチやウォーキングといった低強度の運動も、効果はゼロではありません。

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中野ジェームズ修一

スポーツトレーナー

フィジカルトレーナー、(株)スポーツモチベーション 会員制パーソナルスポーツクラブ『CLUB100』最高技術責任者、PTI 認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー、米国スポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP-C)。フィジカルを強化することで競技力向上や怪我予防、ロコモ・生活習慣病対策などを実現する「フィジカルトレーナー」の第一人者。オリンピアンを始め、多くのアスリートから絶大な支持を得る。2014 年からは青山学院大学駅伝チームのフィジカル強化指導も担当。早くからモチベーションの大切さに着目し、日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナーとしても活躍。『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経 BP)などベストセラー多数。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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