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突きは1トンの破壊力 日本発祥の新種目・空手形の魅力、ルーツは「殺し技」

東京五輪で初めて採用された新競技、空手が5日から日本武道館で始まる。空手は琉球王国(沖縄)を発祥とし、1920年代に沖縄から日本全国、第2次世界大戦後に世界へ広まったとされる。種目は組手と形の2種類があり、日本は形において5日に登場する女子代表の清水希容(きよう=ミキハウス)、6日に登場の男子代表の喜友名諒(劉衛流龍鳳会)ともにメダル候補だ。形とはいったい、どんな種目なのか。その魅力と背景に迫った。(取材・文=THE ANSWER編集部)

清水希容と喜友名諒【写真:Getty Images】
清水希容と喜友名諒【写真:Getty Images】

今日スタートの空手、日本は清水希容・喜友名諒ともにメダル候補

 東京五輪で初めて採用された新競技、空手が5日から日本武道館で始まる。空手は琉球王国(沖縄)を発祥とし、1920年代に沖縄から日本全国、第2次世界大戦後に世界へ広まったとされる。種目は組手と形の2種類があり、日本は形において5日に登場する女子代表の清水希容(きよう=ミキハウス)、6日に登場の男子代表の喜友名諒(劉衛流龍鳳会)ともにメダル候補だ。形とはいったい、どんな種目なのか。その魅力と背景に迫った。(取材・文=THE ANSWER編集部)

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 突きや蹴りなどの技を繰り出し1対1で勝敗を競う組手に対し、形は1人で演武を行う。世界空手連盟(WKF)が定める102種類の形から選択し、その正確さや、総合的な完成度によって雌雄が決せられる。予選の演武は1人ずつ採点され、上位が進む決勝は1対1の対戦形式で争われる。

 美しさを競う種目は他の競技にもある。大きな違いは、空手の形は敵と戦うことを想定していることだ。

「四方八方に敵がいると仮定して、演武するのは(琉球王国)500年の歴史が作り込んできた技の集大成ですね。突き、蹴り、受け、移動、展開、いろんなものが構成されている。突き1つでも、個人差がある。そこに魅力がある」(全日本空手道連盟関係者)

 攻撃技と防御技を組み合わせ、流れるように演武を行う。そして相手を倒す気迫が伝わるかどうか。一度行った形は同じ試合では使えず、選手は複数の形を用意する。予選から決勝までの間、自分が得意とする形をどこで出すかも見どころの1つだ。

「意外となるべく技術を外に見せないということで発展してきた歴史がある。もともと殺し技。表に出さないことで改良されているのが今の形。歴史を知ってもらえると、ものすごい深いものになる」。五輪に採用されたことはルーツを探るほど意義深い。

 選手によって特徴はさまざま。清水の強みはスピードだ。「異常にスピードが乗っている。スピードとキレは清水は抜群ですね」

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