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打倒イングランドへ「さらに速く」 ラグビー日本の名参謀が断言、D組最強国を破る“唯一の方法”

W杯で勝ち進むには「遂行力がまだ足りない」

 その一方で、ブラウンACが緻密に組み上げる精密機械のような日本ラグビーは、まだ完成には至っていない。

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「開幕戦で6トライ取れたことはすごく嬉しいが、W杯で勝ち進んでいくためには、自分たちとしては遂行力がまだ足りないと思う。ミスを減らさないといけないし、チャンスにしっかりと自分たちのプレーをして、得点に繋げることが大事だ」

 チリ戦でも6トライの陰で、良いテンポのアタックをパスミスで失ったり、チャンスの場面でラインアウトモールを押し込もうとしてミスを犯すなど、まだまだ粗さがある。

「これに関しては、時間をかけることしかないと思っています。選手たちは日々、自分たちがどうやって成長するかと、ハードワークして頑張っています。自分たちのゲームを成長させるためには、どうしたらいいのかということを常に考えているのです。ジャパンラグビーという言葉を使うのですが、それをしっかり選手がどういうものなのかを理解して、どういうプレーをしなきゃいけないのか、それをプレッシャーの中でどうやって遂行していくかをしっかりと考えてやっていくことしか、自分たちの勝つ方法はない」

 チリ戦で膝を痛めたPR具智元(コベルコ神戸スティーラーズ)については「明日の練習で状況が見えてくる」とし、欠場した主将のNO8姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ)については「そこまで悪くないと思う。可能性としては、ビッグマッチなら出場していただろう。リスクを冒したくなかったための判断だったので、次はゲームにインパクトを出してくれるだろう」と復帰の方向を認めている。

 知将トニー・ブラウンの頭の中にあるジャパンラグビーという絵を、どこまで選手が100×70メートルの緑のキャンバスの上で描き切れるか。時間との戦いは1週間を切った。

(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)


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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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