東京五輪の夢を封印してまで… 松島幸太朗はなぜ今、フランスへ渡るのか
よりレベルの高い場所を求めて…「スタンダードを下げずにやるのが自分の目標」
昨年のワールドカップ日本大会で、福岡堅樹(パナソニック)とともに“Wフェラーリ”としてチームをけん引した実績などが高く評価され、今夏にフランスへと渡る松島。トップリーグ後の日本選手権を含めても、サントリーでプレーする期間はそう長くはない。ではなぜ、日本有数のスピードスターはフランスの名門クレルモンに新たな挑戦の場所を求めたのだろうか。
「スタンダードを下げずにやるというのが自分の目標でもある。常にスタンダードをレベルの高いところにおいておきたい。クレルモンは数チームから選んだ。いいクラブから来て、クレルモンが1番感触が良かった」
フランスのいくつかのチームからオファーがあったというが、自らが優勝2度の実績を誇る名門を選んだ。すでにフランス語の勉強にも着手。フランスでプレー経験のあるチームメートの元オーストラリア代表マット・ギタウからもアドバイスを受けているという。
「マット・ギタウからは長い期間での調整方法とか。これから(渡仏が)近付けば、細かいところも聞くと思います」
日本ではその圧倒的なスピードとキレキレのステップを武器としたが、その特長をフランスでも存分に生かすつもりだ。「継続して自分のステップワークだったり、近場のスピードで勝負できるように。フィジカルも変わってくると思うのでそこも強化しないと怪我をする。しっかり取り組んでいきたい。また新しい経験ができるというところで、選手としてもレベルが上がると思う。そこは行ってから楽しみにしたい」と早くもイメージを膨らませている。
さらに自身が道を切り開くことで、ほかの日本人プレーヤーにも追随して欲しいという思いもある。ひいてはそれが日本代表を強くするためにも繋がると口にする。