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「消化不良の90分間」はなぜ起きたか 松井大輔が落胆したコスタリカ戦前半の日本の姿

サッカー日本代表は27日、カタール・ワールドカップ(W杯)グループリーグ第2戦でコスタリカ代表と対戦し、0-1で敗れた。23日の初戦で強豪ドイツに逆転勝利し、勢いに乗っていたはずの日本だったが、この日は試合の主導権を握りながらも引いて守る相手を崩せず、逆にミス絡みから後半36分に失点。森保一監督の交代策も奏功せず、痛恨の敗戦を喫した。誰もが消化不良な思いを拭い去れないこの1敗は、なぜ起きたのか。2010年南アフリカW杯でベスト16進出を経験している元日本代表MF松井大輔(Y.S.C.C.横浜)が、コスタリカ戦を振り返った。(取材・文=藤井 雅彦)

勢いに乗っていたはずの日本だったが、コスタリカ戦は敗れた【写真:Getty Images】
勢いに乗っていたはずの日本だったが、コスタリカ戦は敗れた【写真:Getty Images】

W杯経験者の松井大輔が見たコスタリカ戦、相手は「0-0の展開を歓迎していた」

 サッカー日本代表は27日、カタール・ワールドカップ(W杯)グループリーグ第2戦でコスタリカ代表と対戦し、0-1で敗れた。23日の初戦で強豪ドイツに逆転勝利し、勢いに乗っていたはずの日本だったが、この日は試合の主導権を握りながらも引いて守る相手を崩せず、逆にミス絡みから後半36分に失点。森保一監督の交代策も奏功せず、痛恨の敗戦を喫した。誰もが消化不良な思いを拭い去れないこの1敗は、なぜ起きたのか。2010年南アフリカW杯でベスト16進出を経験している元日本代表MF松井大輔(Y.S.C.C.横浜)が、コスタリカ戦を振り返った。(取材・文=藤井 雅彦)

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 戦前の予想では、グループ内で最も勝ち点3を計算しやすい相手と目されていたコスタリカに0-1の惜敗。落胆の結果を受けて、松井は「消化不良の90分間」と振り返る。

「終わってみれば、相手の思惑にハマってしまった形。コスタリカとしては“してやったり”の展開と結果でしょう。日本代表は良さをほとんど出せないまま、消化不良の90分間を過ごした印象です」

 初戦のドイツ戦で大金星を手にした日本の森保一監督は、第2戦のコスタリカ戦に臨むにあたって先発を5選手入れ替えた。負傷の影響で起用できなかった酒井宏樹や冨安健洋のみならず、フィールドプレーヤーの半数をフレッシュな選手にして臨んだ。

「ベスト8を目指しているからこそのターンオーバーなので、この結果を見てから先発のチョイスを指摘するのは結果論でしかありません。初戦で優勝候補のドイツに勝利したこと、そしてコスタリカがスペインに0-7という大差で負けたこと。これらが日本チームのメンタル面に影響を与えたのは間違いないですし、采配云々よりも選手がプレーで表現できなかった部分も大きかった」

 守備重視のコスタリカに対して、保守的な戦い方、消極的な戦い方に終始したという見方もあるだろう。「もったいない」という声が飛び交うのもやむを得ないパフォーマンスを、松井はどのように感じたのか。

「前半は両チームが見合う時間が長くなりました。森保監督としては0-0で時間が経過するのはOKと思っていたはず。ただ、それ以上にコスタリカは、0-0の展開を歓迎していました。彼らの凄さは0-0でも全く焦らなかった点。第1戦を落としているにもかかわらず、です。とにかく守ってワンチャンスを生かすという戦い方が身に付いているのでしょう。唯一の勝ち筋を見事にモノにできたのは、日本の甘さだけでなくコスタリカがスタイルを徹底していたからこそ」

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