未来の桜の戦士がズラリ 明大は有望株揃い、逸材の早大主将… 大学選手権の注目選手
21日に準々決勝を迎えるラグビーの大学選手権。ワールドカップ(W杯)イヤー最後の8強対決とあって、例年以上の盛り上がりを見せることは必至だが、「THE ANSWER」では長年ラグビーを取材してきた出村謙知氏に将来の日本代表を支えていくだろう注目選手をピックアップしてもらった。
大学ラグビーの日本一決定戦は21日に8強対決、将来の日本代表候補が激突
21日に準々決勝を迎えるラグビーの大学選手権。ワールドカップ(W杯)イヤー最後の8強対決とあって、例年以上の盛り上がりを見せることは必至だが、「THE ANSWER」では長年ラグビーを取材してきた出村謙知氏に将来の日本代表を支えていくだろう注目選手をピックアップしてもらった。実際に、U20日本代表の指導にあたっている水間良武監督と同代表のチーム統括である山神孝志・日本協会強化副委員長の寸評を紹介しながら、現在、年末年始の大学シーンを盛り上げてくれそうな“未来のブレイブ・ブロッサムズ”たちを特集する。
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現在、ラグビーにおけるメインのエイジグレードとなっているのはアンダー20(U20)である。
このグレードには毎年開催されている「20歳以下のW杯」と言っていい「ワールドラグビーU20チャンピオンシップ」があり、現在の日本の大学ラグビーのスター選手の多くが、U20日本代表として同大会かその下部大会である「ワールドラグビーU20トロフィー」に出場して、世界と戦った経験を持っている。
2連覇を目指し、秩父宮で関西学院大を迎え撃つ明大(関東対抗戦1)のHO武井日向主将もそのひとりだ。
2017年にウルグアイで開催されたU20トロフィーで主力として活躍。同大会では後述するSO/CTB眞野泰地・現東海大主将(4年)がU20日本代表のキャプテンを務めていたが、決勝戦はHIA(脳震盪評価)のため出場不可となり、代わってゲームキャプテンを務めた。
当時、団長として帯同していた山神氏は「世界で戦った経験がプレーにもキャプテンシーにも生きている」と証言する。
「セットプレーの確かさや、ボールを持って前に出る能力に加えて、厳しい局面(同大会決勝では14-3というロースコアでポルトガルに勝利)でキャプテンとして体を張り続けた経験が、明治でのキャプテンシー、グラウンド上でのブレない存在感につながっている」
王者メイジだけに、WTB山村知也副将(4年)、PR安昌豪(4年)、LO箸本龍雅(3年)、CTB森勇登(3年)など、U20代表でも主力として活躍した選手は多いが、中でもBK陣で圧倒的なポテンシャル感を示しているのが、今季FBからSOにコンバートされ、紫紺軍団の攻撃オプションをどんどん広げる活躍を見せている山沢京平(3年)だろう。
2018年にフランスで行われたチャンピオンシップにU20日本代表として参加した山沢はサクラのジャージの不動の15番として、そのポテンシャルを世界相手に発信し続けた。
「スピードは完全に通用していた。今シーズンはスピードのあるSOとして相手チームの脅威になっている。キックもいいし、ひらめきがあって、自分でも行ける」
「ポカがある」のは世界大会でもそうだったが、すでに日本代表キャップホルダーでパナソニックの主力として活躍する兄・拓也を上回るかもしれない才能の持ち主として、大学の先輩でもある「ポスト田村優候補」に名乗りを上げてもおかしくない存在だ。