清水希容は国内7連覇を見ていない 視線は海の向こうの女王「今日の試合なら負け」
得意形でも勝てない、追い求めるのは「僅差ではなく圧倒的な力」
形は相手と直接対決せず、仮想の敵を倒すことが目的。世界空手連盟(WKF)の認定する形リスト(約100種類)から1つを選択し、1分半~4分の演武を行う。選択した形は一つの大会で一度ずつしか使えない。技の正確性、力強さ、表現力、スピード、リズム、バランス、極めなどを審判7人による採点方式で競う。
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今大会、決勝で演武した形は幼い頃から得意としてきたチャタンヤラクーサンクー。ほとんどの大会の決勝で使う最大の武器だが、サンチェスに及ばない時もある。「勝ち切れない。得意の形は自分の最高峰の形。自分が一番と思うものでサイドラ選手に負けか引き分け。実力が足りないと感じている」。危機感と胸に、研いできた刀をさらに磨いている状況だ。
ポイントで争う東京五輪の代表入りは決定的で、次戦は1月のPLパリ大会を予定。「現状だと(東京五輪金メダルは)厳しい。もっと力をつけて強くなっていきたい。内容も差をつけないと。僅差ではなく、圧倒的な力でやれるようにやっていきたい」。国技の五輪金メダル第1号を奪うのは至上命令かもしれない。26歳はその重みを誰よりも理解し、背負っている。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)