井上尚弥「2Rからドネアが2人に見えた」 血染めの死闘でWBSS制覇「最大の誇りです」
ボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)のバンタム決勝が7日、さいたまスーパーアリーナで行われ、WBA・IBF王者の井上尚弥(大橋)がWBAスーパー王者ノニト・ドネア(フィリピン)に判定勝ち。「世代交代」を宣言したバンタム級頂上決戦を制し、WBSS優勝を果たした。WBA正規王座の3度目の防衛とともにスーパー王者に昇格。IBF王座は初防衛となり、日本人初の2つのベルトの同時防衛に成功した。
次は弟・拓真の敵討ちも宣言「ウーバーリと統一戦をやりたい!」
ボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)のバンタム決勝が7日、さいたまスーパーアリーナで行われ、WBA・IBF王者の井上尚弥(大橋)がWBAスーパー王者ノニト・ドネア(フィリピン)に判定勝ち。「世代交代」を宣言したバンタム級頂上決戦を制し、WBSS優勝を果たした。WBA正規王座の3度目の防衛とともにスーパー王者に昇格。IBF王座は初防衛となり、日本人初の2つのベルトの同時防衛に成功した。
超満員の埼玉が歴史的死闘に酔いしれた。井上は2回にパンチをもらい、右目上がカットして出血。再三、パンチをもらうなど、大熱戦となったが、11回にダウンを奪うなど、終盤に猛攻。最後は3-0の判定勝ちでWBSSの頂点に立った。ゴングが鳴った後には笑顔で抱き合うなど、強さだけでなく、リスペクトも表れた試合だった。
リング上のインタビュー。井上はキャリア最大の勝利かと問われると「そうですね。ドネア選手、めちゃくちゃ強かったです」と言ったが「その前にみなさん、平日木曜日にさいたまスーパーアリーナに集まってくれて本当にありがとうございました」と律儀に感謝した。
カットした経験は初めてだったといい、井上は「正直、2ラウンドからドネアが2人に見えました。その中で最終ラウンドまでいったことを最大のキャリアとして誇り、また来年から精進したい」と胸を張った。
一方でドネアについては「負けられないというドネアの強さ、気持ちの強さ感じた。世代交代という言葉を使ってきたけど、まだまだこれでは世代交代とは言えない。もっともっと強い井上尚弥の姿を見せたい」と敬意を示した。
締めくくりには「皆さんの期待するようなファイト、正直できなかった。これがボクシングです。そして今の実力です。また応援よろしくお願いします」と呼びかけた。
「また、どんな景色が見えるかわからないけど、頑張りたい。正直、バンタム級のWBC、ウーバーリ(に敗れた)、拓真の仇を取りたいと思います! できるならウーバーリと統一戦をやりたいと思います!」と試合前の王座統一戦で敗れた弟の敵討ちを宣言した。
(THE ANSWER編集部)