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18歳で始めたラグビー ロシアの変わり種FLが持つ、元格闘家とコーカサスの誇り

ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会では3日、アイルランドに0-35と敗れたロシアが3戦全敗とし、いち早く1次ラウンドからの敗退を決めてしまった。だが、ロシア代表メンバーは決して下を向くことはない。たとえ結果につながらなくとも、毎試合毎試合、全力を出し尽くして戦っている自信があるからだ。

ロシアのタギル・ガジエフ【写真:Getty Images】
ロシアのタギル・ガジエフ【写真:Getty Images】

試合後、羊毛でできた帽子を被って登場するガジエフ、似合うの言葉に「スパシーバ」

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会では3日、アイルランドに0-35と敗れたロシアが3戦全敗とし、いち早く1次ラウンドからの敗退を決めてしまった。だが、ロシア代表メンバーは決して下を向くことはない。たとえ結果につながらなくとも、毎試合毎試合、全力を出し尽くして戦っている自信があるからだ。

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 試合後にミックスゾーンを通るロシア一行の中で、目を引く男がいる。白いアフロのウィッグのようなものを被った一際背の高い男、それがFLのタギル・ガジエフだ。身長188センチ、体重108キロ。ミックスゾーンで記者対応する時は、腰を折ってできる限り記者たちに近い目線に合わせようとするあたりからも、人の良さが伺える。さて、件のウィッグのような被り物だが、これは決して奇をてらったものではない。ガジエフの出身地、ダゲスタン共和国が位置するコーカサス地方の伝統的な帽子だという。

「これはコーカサス地方の民族に伝わる伝統的な帽子なんだ。羊の毛でできていて、寒さも凌げるし、暑さも凌げる。とても便利な帽子なんだ」

 そういったガジエフは「似合ってますね」と声を掛けられると「スパシーバ(ありがとう)!」と誇らしげな笑顔を見せた。カスピ海に面し、チェチェン共和国やアゼルバイジャンと国境を共有する地域。紛争が多いだけに、地元に対する想いも強い。

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