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大坂なおみは大阪で何が変わったのか 15歳から知る“恩師”は「心の成長」を見た

テニスの「東レ パンパシフィックオープン(大阪・ITC靱テニスセンター)」は22日、シングルス決勝を行い、世界ランク4位で第1シードの大坂なおみ(日清食品)が同41位アナスタシア・パブリュチェンコワ(ロシア)に6-2、6-3で大会初優勝。1月の全豪オープン以来となるツアー4勝目で、故郷・大阪のファンに復活を印象付けた。15歳から大坂を知り、今大会もサポートした吉川真司コーチが大会中に取材に応じ、大坂の凄さと成長を明かした。

大坂なおみ【写真:Getty Images】
大坂なおみ【写真:Getty Images】

15歳から大坂を知る日本協会・吉川コーチが明かした凄さ「試合中に相手を見る力」

 テニスの「東レ パンパシフィックオープン(大阪・ITC靱テニスセンター)」は22日、シングルス決勝を行い、世界ランク4位で第1シードの大坂なおみ(日清食品)が同41位アナスタシア・パブリュチェンコワ(ロシア)に6-2、6-3で大会初優勝。1月の全豪オープン以来となるツアー4勝目で、故郷・大阪のファンに復活を印象付けた。15歳から大坂を知り、今大会もサポートした吉川真司コーチが大会中に取材に応じ、大坂の凄さと成長を明かした。

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 大坂は今大会4試合で全てストレート勝ち。1月の全豪オープン以来、決勝から遠ざかっていたが、盤石の強さが光った。1年ぶりの日本での試合、舞台は3歳まで過ごした生まれ故郷の大阪。吉川コーチは母国での試合が復調の起点になることを期待していた。

「いいプレーをしたいという気持ちもあると思うし、そこがいい緊張感と、いい集中につながっているというのは間違いない。日本でプレーして、今のテニスをやっていくという点では、去年とは違う立場で大会を迎えているので、改めていいきっかけになっている」

 不振が続いた日々から脱却した大坂。18日の初戦は、世界ランク181位のビクトリヤ・トモバ(ブルガリア)に7-5、6-4で勝利を収めた。序盤はミスが目立ち、リズムを掴めなかったが、ラリーを重ねるにつれて得意のハードコートに対応。吉川コーチは「彼女は学習能力の高さがピカイチ。『コートがこれくらいの状況ならこれでいい』とわかれば、手放すことはない。なので、コートやボールの状況は掴んでいる。試合中に相手を見る力があるので、その中から相手に通じる部分を選ぶ」。徐々に各大会の環境に適応し、大会を通して状態を上げていく姿に強さがあった。

 同36位ユリア・プティンツェワ(カザフスタン)との準々決勝。これまで芝コートを生かしたスライスに苦戦してきた相手のスタイルを攻略し、過去3戦全敗だった天敵を倒した。その中で序盤は主導権を握りつつも、途中で自らのミスや相手の反撃で差が縮まる場面もあった。流れを失いかけても、最後まで手放さない。ミスが続く“不調”の時間帯が少なくなった大坂に、吉川コーチは成長を見た。

「相手もトリッキー。惑わすのがうまい選手。(調子の)バランスを持ち続けることが大事ですけど、やっぱり1試合あれば、どの試合でも(調子が)どちらかに少し傾くことは絶対にある。それまできっちりリードしてきたのが、結果としては大きく残らなかった(大差にならなかった)ので、その(調子のいい)時間が長くなっている点が勝ちにつながっている」

 初戦は40%台だったファーストサーブの成功率が、準決勝では63%に上昇。同コーチが「これが大事だと思ってやっている部分がある」と話す通り、しっかり修正して決勝に駒を進めた。21日は準々決勝と準決勝のダブルヘッダー。合計166分の試合でハイレベルなプレーを続け「ダブルヘッダーは本当に珍しいので、逆に試される。2試合通して、パフォーマンスを高いレベルで安定させないといけない。大阪での2試合は非常に高いものになっている」と、うなずいた。

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