「いかに日本を強く愛せるか」 日本代表リーチ主将が明かすラグビーW杯の鍵
ラグビーワールドカップ2019日本大会が、いよいよ9月20日に開幕する。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)の指揮の下、キャプテンとしてチームを率いるのは、リーチマイケル(東芝ブレイブルーパス)だ。前回のイングランド大会に続き、キャプテンとして迎える2度目のワールドカップ。さらには、日本開催という「4年に一度じゃない。一生に一度だ」という最高の巡り合わせを目前に控え、桜のジャージに身を包むチームの大黒柱は何を思うのかーー。
主将として迎える2度目のワールドカップ、9月20日に開幕戦でロシアと対決
ラグビーワールドカップ2019日本大会が、いよいよ9月20日に開幕する。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)の指揮の下、キャプテンとしてチームを率いるのは、リーチマイケル(東芝ブレイブルーパス)だ。前回のイングランド大会に続き、キャプテンとして迎える2度目のワールドカップ。さらには、日本開催という「4年に一度じゃない。一生に一度だ」という最高の巡り合わせを目前に控え、桜のジャージに身を包むチームの大黒柱は何を思うのかーー。
【特集】「いかに日本を強く愛せるか」 日本代表リーチ主将が明かすラグビーW杯の鍵 / ラグビー リーチマイケル選手(GROWINGへ)
身長177センチ、体重76キロ。ひょろっと線の細いリーチ少年が、生まれ育ったニュージーランドから赤道を跳び越え、北海道は札幌に降り立ったのは2004年のことだった。日本での生活に期待で胸を膨らませると同時に不安も隠しきれなかったあどけない15歳の少年。彼がのちに日本代表のキャプテンになるとは、この時、誰が想像しただろうか。
「元々ちっちゃくて弱い選手。細くて弱くて、みんなにボコボコにされていました」
そう言うリーチに自信を与えてくれたのは、がむしゃらにラグビーと向き合った練習だった。
「高校の時、多分日本一(たくさんの)練習をした。毎日1人で全体練習が終わった後も練習したし、試合が終わった後も練習した。夜11時くらいにまでやっていた。それが自信になりました」
たった一度だけ、泣いたことがある。高校1年生の時、割れた爪からばい菌が入り、手の指が大きく腫れ上がった。弱みは見せたくないと練習に参加したが、激痛に涙がこぼれそうに。「もう帰りたいと思った。でも、泣くのは恥ずかしいから、合宿所の押し入れに入って布団の中で1人で泣きました」。みんなの前で弱気な自分を見せたくなかった。
持ち前のガッツを武器にメキメキと頭角を現すと、高校卒業後は強豪・東海大に進学。バックローと呼ばれるFL(フランカー)、NO8(ナンバーエイト)で見せたパワフルかつ判断力に冴えるプレーは、当時日本代表を率いたジョン・カーワンHCの目に留まった。大学2年の2008年11月にアメリカ戦で日本代表デビュー。それ以来、東芝ラグビー部入部、2度のワールドカップ出場、2013年の日本国籍取得など様々な経験を経る間に、気が付けば積み重ねた代表キャップ数は「59」に達した(8月7日現在)。