渡邊雄太、“魂の34得点”のそばで…「自信を失った夏」から他の選手は何を得たのか
PG2人は何を思う…田中大貴「コテンパンに…」、安藤誓哉「本当に刺激になった」
田中大貴は大会約1か月前にPGにコンバート。チェコ戦のNBAプレーヤー、PGトマシュ・サトランスキーなど大型の海外勢を見据えた策だった。身長194センチでディフェンスに定評があり、大会中も持ち味を発揮する場面もあった。完敗続きだった5試合を振り返る。
「これが現実だと思う。もう一回みんなで奮起して、ディフェンスで足を動かして頑張って、なんとかしようと思った。でも、他の試合を見ても90点や100点を取られていては勝てないので、みんなも気持ちを切り替えて臨んでいたと思う。
いろんなことが重なり、W杯も自力で出場を決めて、その他も日本バスケ界に良いことが起きている中で、いろんな方やいろんなメディアの方にも注目されたり、W杯で戦えるのではないかと、今まで以上の期待を受けながらこの舞台に来たわけですが、終わってみればこの結果が現状。みんなどこか戦えるのではないかというイメージというか、理想というか、そのような気持ちがあった中でコテンパンにやられて、現実を見せつけられた感じです」
PG安藤誓哉は出場機会が多いとは言えないが、篠山、田中に続き司令塔を務めた。27歳で初めて味わった大舞台。この日は先発でコートに立ち、渡邊に次ぐ32分42秒の出場だった。課題と手応えの両方を胸に帰国する。
「W杯が終わったからこそ言えるんですけど、ベンチで見ていても、コートに立った1分、1秒、ワンポゼッション、自分にとって本当に刺激になった。もっとシンプルに判断したり、技術もそうですが、IQの部分がやっぱり昨日のスペイン対セルビアを見ていると、改めてその差を感じた。その部分でもっと成長していかないと、世界クラスのPGにはなれない。
もちろん通用した部分もある。今日もディフェンスではプレッシャーをかけ続けることができたし、ペイントタッチからキックアウトできたプレーも何本かあった。それをどんどんやり続けていきたい」