村田諒太、全重圧歓迎で運命の再戦へ 「国内のプレッシャーが僕に必要」である理由
12日に行われるボクシングのWBA世界ミドル級(72.5キロ以下)タイトルマッチ(エディオンアリーナ大阪)の前日計量が11日、大阪市内のホテルで行われ、両者とも一発パスした。前王者・村田諒太(帝拳)は72.3キロ、王者ロブ・ブラント(米国)は72.2キロだった。昨年10月に米ラスベガスで行われた試合でブラントに王座を奪われた村田。約9か月ぶりとなる再戦の舞台が整った。
村田が見い出した過去の苦戦の原因「プレッシャーから解放されていることが一つ」
12日に行われるボクシングのWBA世界ミドル級(72.5キロ以下)タイトルマッチ(エディオンアリーナ大阪)の前日計量が11日、大阪市内のホテルで行われ、両者とも一発パスした。前王者・村田諒太(帝拳)は72.3キロ、王者ロブ・ブラント(米国)は72.2キロだった。昨年10月に米ラスベガスで行われた試合でブラントに王座を奪われた村田。約9か月ぶりとなる再戦の舞台が整った。
2試合ぶりの国内リング、さらに奈良出身の前王者にとって地元・関西での試合は5年2か月ぶりだ。米国での試合以上に日本メディアの数も増え、チケットも完売。現役引退か悩んだ末に再起を選んだ33歳は、4月の発表会見で「これが僕にとっての最後の試合になるのか、この試合を終えて村田をもっと見たいと言われるのか、ジャッジメントされる試合になる」と語り、ボクサー人生を懸けてリングに上がる。そんな注目度が増す環境を、村田は歓迎した。
「いつもそんなに慌てているタイプじゃないですけど、敵地にいる時、米国とか第三の地でやる時にパフォーマンスが悪くなってしまう原因の一つって何かなと考えると、プレッシャーから解放されていることが一つなんですよね。見ている人が日本より少ないし、そう思うと国内でやるプレッシャーは僕にとってはすごく必要なことだと思いますし、今回それを感じています」
柔らかく、穏やかな口調で語る姿は、まさに泰然自若。9か月前、自らを奮い立たせるように言葉に熱い闘志込め、息巻いていたラスベガスの試合前とは正反対の姿だ。その裏にはかつてない自信があり、殴り合う相手に尊敬の念を抱いている。
「今回の方が落ち着いている気がする。前回は計量の時に相手に対してイラついていたんですけど、計量会場で『KOします』と宣言したり、そういうイラ立ちもなく落ち着いている。やってきたことをやるだけなので、今更かっこつけることもなく、虚勢を張ることもなく、偽善もすることもなく、何もする必要はないと思っています。今はそういう精神です。
(フェイスオフを終え)彼も人間としていい人なんだと思いますし、その辺りをリスペクトしながら、明日は全力を出して頑張ります」