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井上尚弥にあった懸念「抜け殻になるかと」 弟・拓真の返り咲きで…「逆に刺激受けた」

ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が13日、横浜市内の所属ジムで公開練習を行った。井上は27日にWBC世界同級2位アラン・ピカソ(メキシコ)との防衛戦に臨む。試合はサウジアラビアの首都リヤドで開催される大型興行「The Ring V: Night of the Samurai(ナイト・オブ・ザ・サムライ)」のメインイベント。弟でWBC世界バンタム級王者・拓真(大橋)と異例の兄弟マススパーリングを披露した。戦績は32歳の井上が31勝(27KO)、25歳のピカソが32勝(17KO)1分。

弟の拓真(手前)とマススパーを行った井上尚弥【写真:澤田直人】
弟の拓真(手前)とマススパーを行った井上尚弥【写真:澤田直人】

27日に井上尚弥VSアラン・ピカソ

 ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が13日、横浜市内の所属ジムで公開練習を行った。井上は27日にWBC世界同級2位アラン・ピカソ(メキシコ)との防衛戦に臨む。試合はサウジアラビアの首都リヤドで開催される大型興行「The Ring V: Night of the Samurai(ナイト・オブ・ザ・サムライ)」のメインイベント。弟でWBC世界バンタム級王者・拓真(大橋)と異例の兄弟マススパーリングを披露した。戦績は32歳の井上が31勝(27KO)、25歳のピカソが32勝(17KO)1分。

 井上は公開練習前の会見で「いつも通り。精神的にも肉体的にも仕上がっている。(試合が)待ち遠しいです」と意気込んだ。サウジアラビアでの試合は初めてとなるが「新鮮な気持ちで調整ができる。そこが一番の楽しみ。早くサウジアラビアに行きたいです」と話した。試合の内容については「どんな展開にしろ今回はKO決着にしたい」と宣言した。

 2025年は1月にキム・イェジュン(4回KO勝ち)、5月にカルデナス(8回TKO勝ち)、9月にアフマダリエフ(3-0判定勝ち)と既に3試合をこなしており、井上にとっては2013年以来、12年ぶりとなる年間4試合目。ハードなスケジュールについても「このスパン、すごく心地がいいです。やっぱり戦うことが好きなので。緊張感と張りつめた空気は非常に心地いい。年4試合というのは自分にとって苦ではなく、成長できた1年でした」と充実感を漂わせた。

公開練習後、鍛え上げられた肉体をアピールした井上尚弥【写真:澤田直人】
公開練習後、鍛え上げられた肉体をアピールした井上尚弥【写真:澤田直人】

 11月24日には拓真が那須川天心(帝拳)とのWBC世界バンタム級王座決定戦に臨み、返り咲きを果たした。井上は「刺激はすごく受けました。自分のトレーニングをしながらも拓真のトレーニングにも付き合っていました」と、共闘の日々を振り返り「正直、拓真が勝った瞬間に自分の気持ち的に抜け殻になるのかなという気持ちもあったんですけど、逆に刺激を受けて次の日の練習も調子が良かった。モチベーション、気合をもらいましたね」と心境を語った。

 公開練習ではシャドー、拓真とのマススパー、ミット打ちをそれぞれ1ラウンドずつ行った。鍛え上げられた肉体を披露し、鋭い動きを見せた。大量の汗を流して最後は笑顔でマッスルポーズ。万全ぶりをアピールした。

 井上―ピカソ戦は当初、今年5月に米ラスベガスで開催されることが有力視されていた。しかし、ピカソ陣営が対戦を辞退。ラモン・カルデナス(米国)との防衛戦に変更となった経緯がある。ピカソはWBCの指名挑戦者の権利を持って、無敗のまま井上と激突する。

 興行はNTTドコモの動画配信サービス「Lemino」で国内独占生配信される。

(THE ANSWER編集部・澤田 直人 / Naoto Sawada)



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