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「やる気がない感じでも困る」 バレー男子日本の“掛け声”を変えたフランス人監督の意識改革

「買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2025 千葉大会」の男子が20日、千葉ポートアリーナで行われた。世界ランク6位の日本は、予選ラウンド最終戦で同5位の米国を3-0(25-21、25-19、25-23)で撃破。通算8勝4敗とし、決勝ラウンド(30日開幕、中国)進出を決めた。沖縄合宿で新掛け声を決めて臨んだ今大会。その背景には、ロラン・ティリ監督が求める代表選手としての自覚があった。

バレー男子日本代表ロラン・ティリ監督【写真:中戸川知世】
バレー男子日本代表ロラン・ティリ監督【写真:中戸川知世】

バレーボール・ネーションズリーグ男子

「買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2025 千葉大会」の男子が20日、千葉ポートアリーナで行われた。世界ランク6位の日本は、予選ラウンド最終戦で同5位の米国を3-0(25-21、25-19、25-23)で撃破。通算8勝4敗とし、決勝ラウンド(30日開幕、中国)進出を決めた。沖縄合宿で新掛け声を決めて臨んだ今大会。その背景には、ロラン・ティリ監督が求める代表選手としての自覚があった。

 米国に勝利後、穏やかな表情で大会を振り返っていたティリ監督が、突如言葉に力を込めた。

「代表は一つひとつの練習も試合も特別なもの。やる気がないような感じで掛け声されても困る。これから特別なことをするので、意味のあることを言ってください、とリクエストした」

 報道陣から問われたのは、千葉大会に向けた沖縄合宿で「GRIT」という新たな掛け声を決めた経緯について。日本バレーボール協会(JVA)の公式YouTubeで石川祐希主将が「変えてと言われたので、監督から。意味のある言葉がいいと言われた」と明かしていたが、その背景には国を代表することへの強い自覚を求める意図があった。

 フランス代表監督として2021年東京五輪で金メダルを獲得。15年、17年のワールドリーグでも同国を優勝に導いた名将だ。2012年に同国の指揮官に就いた時にも、初日から「メダルを獲るんだ」と選手に意識づけをした。「各選手、代表に来るときは常に意味がある。なぜ自分がここにいるのか、を考えさせるようにしていた」。それは今年から就任した日本代表でも同じだ。

「目的を勝ち負けだけにすると、勝った時は嬉しい、負けたら悲しい、それだけで終わってしまう。最初から『メダルを獲るんだ!』と全ての試合に挑んでいけば、負けた時になぜかを考え、その経験を次の試合に生かすことができる。そこが非常に重要なポイントだ」

 2028年のロス五輪に向け、「勇往邁進 Los Angels 2028」というスローガンを掲げるティリJAPAN。「全ての大会で常にメダルを獲るのが我々の目標」。まずは30日から始まる決勝ラウンドで表彰台を目指す。

(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)


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