日本のスケート振興に現れた「国民的スター」 五輪メダリストも期待、ピカチュウは「非日常」への入り口

荒川静香、岡崎朋美も登場 メダリストが口にする期待
背景には競技人口の減少がある。スケートにはアイスリンクがなければできないというハードルがあり、地域的な特性も強い。神奈川県で指導する村竹さんは「競技人口の減少は身をもって感じているところです」という。まして人口減の世の中だ。スケートに興味を持ってもらう入り口を広げるに越したことはない。
帰宅する子どもたちを見送った村竹さんは、早くもノートを開いて、興味津々に見つめる子どもの姿が印象に残ったという。また岡崎さんはピカチュウを「国民的ヒーローですから」と表現し「これを見て子どもたちが僕も、私もとなる。あのノート、全部埋めて欲しいですよね」と笑った。
またイベントの終盤には、2006年のトリノ五輪フィギュアスケート女子で金メダルを獲得した荒川静香さんが登場。自身がスケートを始めたきっかけは、フィギュアのコスチュームで一般的な「ヒラヒラのスカート」を履いてみたかったという話を引き合いに出し、ピカチュウ登場についても「これ欲しいとリンクに来たことで、スケートを知ることもあるかもしれない、人気があるものがスケートとコラボしてくれるのは嬉しい。ピカチュウがいるからリンクへとなるわけですよね。それで夢ができたり、成長するかもしれない」と大きな期待をかける。
スケート競技にはフィギュア、スピード、ショートトラックと3種目があるが、揃ってアピールする機会はほとんどなかった。教室後のエキシビションでは、各競技の現役選手がリンクに登場。子どもたちはフィギュア選手のジャンプやスピン、スピード選手のバランス感覚、ショートトラックのぶつかり合いやバトンタッチの技術に目を見張った。
岡崎さんは「スケートは非日常。氷に乗るだけでも楽しんで欲しいんです。子どもたちに全部見せられたのはすごくいいことだし、私も勉強になりました」。種目ごとではなく、スケート界全体で魅力を訴えていく必要性を口にしていた。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)
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