ハンドボール43歳宮崎大輔がコートに別れ 突然の監督退任、現役には未練「『引退』は絶対言わない」胸中吐露

生涯現役には意欲「オファーがあれば3度目の手術を」
それでも、プレーすることをあきらめたわけではない。かつて「生涯現役」を宣言したとおり、年齢的な限界も否定する。先日今季限りの引退を発表したリーグH琉球コラソンのCB田場裕也は49歳。今季も12試合に出場して4ゴールしている。そんな大先輩を例に出しながら「引退」は強く否定した。
「僕は43歳だから、田場さんに比べたらまだまだ。右肩は確かにひどくて、どこの病院に行ってもよくならない。再手術をしても成功の可能性は50%以下だと。でも、もし選手としてオファーをくれるチームがあれば3度目の手術をします。可能性は低くても。だから、絶対に『引退』とは言わないし、言えない」
プレーを離れているわずかな時間に、日本人選手のレベルは急激にアップした。日本代表は36年ぶりにアジア予選を突破して五輪に出場、安平光佑は日本人で初めて欧州CLに出場し、今季はナント(フランス)の吉田守一が欧州CLで4強に進んでいる。プロリーグ化を目指すリーグH発足でプロ選手も増え、選手の意識も変わった。
「すごく選手個々のレベルが上がっているから、この中でプレーするのも簡単ではない。だからこそ、プレーしてみたい。リーグHの舞台でプレーすることは大きな目標でしたから」
大きな心残りはチームのことだ。立ち上げから参画し、チームを育てた自負もある。日本リーグ入りした21-22年は「お荷物」的な存在だったが、リーグH初年度の今季は前半戦で自身の古巣大崎オーソル埼玉や名門安芸高田わくながHCを撃破。プレーオフ圏内も狙えるチームにまで成長させた。
「最初は選手5人だけ。4人が練習を休んで1人だけという日もありました。それが、リーグで戦えるまでになった。チームをスタートさせることはできました。ただ、中途半端になったのは不本意。もっと勝たせたかったし、日本代表選手も育てたかった」
チームの今後も心配する。宮崎監督とともにチームを支えてきた野路祐太郎GMと猪妻正活コーチも契約満了で退団。発表前のミーティングで選手たちには伝えたが、動揺は小さくなかったという。不安を抱えたままの選手たちは元気がなく、ジークスターにも19-38とダブルスコアの大敗を喫した。
「ジークスター相手にはいつもいい試合をするし、ここまで離されたのは初めて。シーズン後に移籍や引退する選手も出るだろうし、メンタルは心配。ただ、どんな環境であれ、状況であっても、お金を払って見に来てくれるお客さんのためにプレーしなければならない。それは、ずっと言ってきているんです」
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