「あの野村萬斎を、息が切れるほど走らせる人は多分いない(笑)」 羽生結弦さんがコラボに感慨【囲み取材一問一答】
萬斎さんの印象「少しだけ打ち解けてくださった気がします(笑)」
――萬斎さんとはほぼ10年だと思う。振り付けなどを通じて印象は変わったか。
「なんか少しだけ打ち解けてくださった気がします(笑)。僕自身、約10年前ですかね。やっぱりとてもとても恐れ多くて、ただひたすら緊張しているだけだったような気もしていましたし、乾いたスポンジみたいな、吸収しようとしてもそんな容量がないので吸収できないみたいな。
本当にただひたすらアップセットしていただけだったんですけど、今回は自分もいろんな経験を積んできて、やはりプロとしていろんな活動をしてきたからこそ、ある意味で、頑張って同じ土俵に立って、同じ目線、また同じ高さの目線からものを言えるように、しっかり気を張って、プロのスケーターとして、ぶつかっていけるようにということを心がけながら、打ち合わせ等もさせていただきました。
もちろん今回、ボレロ自体は振り付けがこっちに到着してから、他のスケーターも到着してから振りがだんだんと出来上がっていって、萬斎さんに見ていただいたときにはまだ全然出来上がっていない状態で、萬斎さんも『どうしたらいいかね』みたいな感じになってしまってはいたんですが、この会場でほんっとうに時間をかけて何回も何回も通しているうちに、萬斎さんの方から合わせてくださることもたくさんあったり、僕自身も、萬斎さんとどのような所作で合わせにいったらいいのかとたくさん考えながら、出来上がったボレロだったなと思います」
――萬斎さん自身はSEIMEIで忘れていたところもあったと言っていたが。
「僕自身のことで言うと、やはりこのプロの世界、表現の世界というものにしっかり足を踏み入れてからは、若輩者でしかないと思っていて。この日本の伝統芸能というものを脈々と引き継がれている方、そして芸能の中でも特に秀でてらっしゃる方とコラボレーションするということは、やっぱり恐れ多いということと、自分自身がそこに対してふさわしいスケート、プロとしての芸術をやっぱり持ち合わせないといけないなということを、とてもとても強く感じながらリハーサルからこなしていたので。今日の出来はとりあえず50点ぐらいかなと思います。本当に緊張しました、はい」
――羽生さんの成長が嬉しいとも言っていた。
「程遠いので、昇進いたします」
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