「解雇されるべき」“疑惑判定”の世界戦裁いた審判を米記者が痛烈批判「職務怠慢の最たるものだ」
ボクシング世界戦の“ダウン疑惑”の反響は海外でいまだに波紋を広げている。1日(日本時間2日)に行われたWBA世界ライト級タイトルマッチは、“タンク”の愛称で高い人気を誇る王者ガーボンタ・デービスが挑戦者でWBA世界スーパーフェザー級王者のラモント・ローチ(ともに米国)にドローで王座防衛となったが、疑惑のシーンを生んだ審判に対して、米記者は「解雇されるべきだ」と声を荒げている。

WBA世界ライト級タイトルマッチ
ボクシング世界戦の“ダウン疑惑”の反響は海外でいまだに波紋を広げている。1日(日本時間2日)に行われたWBA世界ライト級タイトルマッチは、“タンク”の愛称で高い人気を誇る王者ガーボンタ・デービスが挑戦者でWBA世界スーパーフェザー級王者のラモント・ローチ(ともに米国)にドローで王座防衛となったが、疑惑のシーンを生んだ審判に対して、米記者は「解雇されるべきだ」と声を荒げている。
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両者が互角の戦いを見せていた9回だった。突如デービスが戦いをやめ、膝をつくような仕草を見せた。セコンドの方へ向かい、タオルで顔を拭かれるシーンも。観客は騒然となったが、ダウンはなくそのまま試合続行となった。
リング誌の格付け評議員を務めるアダム・アブラモウィッツ記者は、自身のXで試合を裁いたスティーブ・ウィリス氏に対し、「昨夜スティーブ・ウィリスがやったことはオブラートに包まなくていい。彼がこの件から復活することは許されない。解雇されるべきだ」と糾弾している。
また記者自身が編集長を務めるメディア「サタデーナイト・ボクシング」のコラムでは、その理由を改めて説明。「スティーブ・ウィリスは解雇されるべきだ」という見出しの記事で、9回にデービスが膝をついた際、ウィリス氏が最初はカウントを始めたがそれを突然やめたことに疑問を呈している。
「この珍しいシーンが始まった時、レフェリーのスティーブ・ウィリスはカウントを始めた。それはファイターが膝をついた時には正しいアクションなのだが、それから突然カウントをやめた。デービスがコーナーから戻ると、ウィリスはデービスと奇妙な軽い会話を交わし、この場面はノックダウンと判定されてもおかしくなかったと言った。しかしそれ以上の措置は取られなかった」
続けて「デービスにペナルティを科すことができる、あるいは科すべきであった明確なポイントが3つあったこと」を説明。「1.膝をついたことに対する10カウント、2.戦いをやめたことに対する10カウント、3.セコンドや代理人がレフェリーの許可なくリングエプロンに上がったことに対するペナルティ」を列挙した上で「ウィリスがこの中のどの行為も行わなかったことは職務怠慢の最たるものだ」とバッサリ切り捨てた。