那須川天心、成長の「右」で前世界王者封じへ 公開スパーで巧みなジャブ披露「自由にできてる」
ボクシングのWBOアジアパシフィック(AP)バンタム級王者・那須川天心(帝拳)が12日、都内の所属ジムで練習を公開した。24日に東京・有明アリーナの同級ノンタイトル10回戦で、前WBO世界同級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)と対戦。ボクサー転向6戦目で過去最強の相手を迎え、右ジャブの成長への手応えを明かした。戦績は26歳の那須川が5勝(2KO)、34歳のモロニーが27勝(19KO)3敗。

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ボクシングのWBOアジアパシフィック(AP)バンタム級王者・那須川天心(帝拳)が12日、都内の所属ジムで練習を公開した。24日に東京・有明アリーナの同級ノンタイトル10回戦で、前WBO世界同級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)と対戦。ボクサー転向6戦目で過去最強の相手を迎え、右ジャブの成長への手応えを明かした。戦績は26歳の那須川が5勝(2KO)、34歳のモロニーが27勝(19KO)3敗。
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成長した「右」でモロニーを封じる。那須川はWBC同級7位アレハンドロ・ジャイル・ゴンサレス(メキシコ)と3回のスパーリングを披露。右ジャブ中心に組み立て、ボディーやストレートなどの左に繋げた。右で死角をつくり、左を打ちこむ場面も。相手の出足を止め、リズムをつくった。
終盤は激しい打ち合い。5回のミット打ちは、インターバルが通常の1分より15秒ほど短い設定だったが、疲労の溜まる時期に軽快に動き続けた。
シャドーも合わせ計12回。大粒の汗を流し「公開練習というか、普通の追い込みをやってしまいました。記者の方も途中で飽きましたかね」とジョーク。「リアルを見せていくのがずっとテーマ。こういう姿を公開練習だろうがなかろうが、変わらず本気でやっているぞって。誠意も見せられると思う」と流さず本気で動いた。
昨年10月の前戦は前に出てこず、アマ200戦以上の経験のある相手に攻めあぐねた。粘る相手に判定勝ちしたが、不完全燃焼に。「これまで基本的には相手の動きを待って動いていたけど、今度は自分から動く」と右手で試合をつくる練習を徹底。1月中旬に来日したメキシコ選手3人らと100回以上のスパーで調整してきた。
「手応えはあります。自分の動きが確立されてきた。何でもできるなと。自由に思い通りやれている感じがする。記者さんは違いが目に見えてわかると思う。中間距離で相手にどう嫌と思わせるか。ジャブだけど、一個一個にしっかりパワーが乗っている。石を投げているというか、ジャブだけど止めるだけじゃなく、しっかりダメージもある。パワーという言葉ではない。力強い動きだと思います。
今日の1ラウンド目は9割が右だけ。距離を保って、2、3ラウンドは左を打ちこむ。今までは左を打つための右という感覚。相手との繋がりがわからなかったけど、今は前の手で相手をつくる。相手にアクションさせることができているので、相手との駆け引きも楽しめている。相手のアクションの間をどうつくかで試合が決まると思います」