エディーHCが熊谷で高校生に熱血指導 明かした今なお日本ラグビーに携る理由
今なお日本ラグビーに思いを持ち続ける理由「初めに覚悟を決めたんだ」
保護者、ファンら約1000人が詰めかけ、熱気が充満したスタジアムで1日を過ごしたエディーHC。「今日いいなと思ったのは熊谷でこれだけラグビーに興味を持っている人がいるということ。熊谷はラグビーの街。22年前に東海大でコーチをしている頃、大東文化大と戦って前半を3-45で折り返して後半に49-45と逆転したけど、ラスト1分で負けたことがある。いろんな思い出が詰まっているよ」と感慨深い1日だったことを明かした。
そんな思い出深い熊谷は、来年のラグビーW杯で実際に試合が行われるスタジアムだ。「本当に素晴らしい施設。2万4000人が入り、試合展開が速くなりそうなグラウンドだ。ボールを動かすラグビーには最適だろう」と印象を語り、スタジアムの壁にサインも記した。2015年W杯で日本代表HCを退任後も定期的に日本に足を運び、若い世代を対象とした指導を続けているエディーHC。いったい、なぜ、日本ラグビーに対して思いを持ち続けているのか。
「2011年から15年まで携ったが、初めに日本を強くするという覚悟を決めたんだ。それが終わっても、フォローアップしていきたい。今日も10人のコーチがいて指導してくれたが、彼らと携わって(教えを伝えて)いくことで10人から500人、600人に影響を与えることができるだろうね」
教室の最後には、こんな言葉を残していた。質問コーナーで体の小さい選手がどう戦っていくかを問われると、エディーHCは「15年のW杯で日本はいいプレーをした。体の大きさは関係ない。どれだけ目標を達成したいと思って、いいトレーニングをいかにハードに続けていくか。今日の練習から変えよう。大事なことは今日、学んだということより、今後、どう過ごしていくかだ」と熱く語りかけ、成長の心得を説いた。
クリスマスイブに熊谷に現れた世界的名将が残した言葉は、日本のラグビー界の未来にとって、かけがえのないクリスマスプレゼントになった。
スタジアムに残されたサイン【写真:荒川祐史】
(THE ANSWER編集部)