WBA＆IBF世界スーパーフライ級王座統一戦12回戦

　ボクシングのWBA世界スーパーフライ級王者・井岡一翔（志成）が7日、東京・両国国技館でIBF王者フェルナンド・マルティネス（アルゼンチン）との王座統一戦12回戦で0-3の判定負け（112-116、111-117、108-120）。王座陥落で5年半ぶりの敗戦を喫した。戦績は35歳の井岡が31勝（16KO）3敗1分け、32歳のマルティネスが17勝（9KO）。12ラウンドを戦い抜き、3度目の防衛に成功したマルティネスは井岡との再戦に言及した。

【PR】ABEMA de DAZN、明治安田J1リーグの試合を毎節2試合無料生中継！

　試合後、大好きなドラゴンボールの主人公・孫悟空の衣装で会見したマルティネス。控室前の通路で陣営と歌を歌ってお祭り騒ぎし、「試合は俺が期待していた通り。戦争のような試合をしたいと思っていた。観客を満足させたいから。イオカはグレートな王者。経験が見えた。イオカにはこの試合を受けてくれてありがとうと言いたい」と感謝し、こう語った。

「初回、俺は待とうと思った。初回からガンガン行くつもるはなかったが、相手が出てきて驚いた。最初から衝撃的な試合で何発かイオカのパンチが当たって痛みがあった。4、5か月練習してきたので体力は十分。かなりのコンビネーションを出したと思う。アウェーなので初回から全ラウンドでポイントを取る必要があった。

　12回が終わり、勝利を確信していた。イオカより手数が多い。当たるパンチが多かった。俺も打たれたが、2、3倍のパンチを出した。本当に息がつけない試合だった。イオカに改めてこの試合を受けてくれてありがとうと言いたい。2人の王者が戦争を見せた」

　マルティネスは22年2月、9度防衛を誇ったIBF王者ジェルウィン・アンカハス（フィリピン）から王座奪取。手数の多さと強打を併せ持ち、同年10月の再戦で初防衛に成功した。これまで16戦全勝を誇り、昨年6月以来の試合で王座統一と3度目の防衛に成功。アウェーで2本のベルトを持ち帰った。

　今後について「この試合の後は新しいタイトルを探したい。ジェシー・ロドリゲス、タナカ（WBO王者・田中恒成）も可能性ある。条件は支払い（報酬）だ」と見据え、井岡との再戦については「もちろんイオカがリベンジを求めるなら俺は考える。全ては支払いの条件だ」と突きつけた。