羽生は“世界最高の羽生”を超える “本家”が愛のゲキ「もっといいものにできる」
後輩に惜しまない賛辞「ハニュウは最も偉大なスケーターだ」
「私はまさにニジンスキーの腕の動きや振り付けを付け足した方がいいと思う。残念ながら(羽生には)今、ニジンスキーのその振り付けと(特徴的な)ポーズはない。というのもヴァーツラフ・ニジンスキーというのはまるっきり独創的なダンサーだから。彼はバレエの歴史の中で初めてクラシックからアバンギャルドへの移行をした人物と言える。彼は他とはまったく別のポーズや考え方を持っていた、そう変則的な。正直言うと、ユヅにこれらのニュアンスを自分のプログラムに付け加えてもらいたいんだ」
このように語り、より魅力的な内容になることに期待を込めた。さらに「私は、なぜ私たちが現在の見地で彼のプログラムを見るか分かる。ユヅは自分のスタイルを持っていて、それでいて高いジャンプの複雑性を持っている。フリーで彼は4つの4回転ジャンプを持っている。そういった複雑性とともにユヅはフリープログラムを完成させることができる」と続け、ジャンプのみならず、羽生にしかない世界観を持っているからこそ、他のスケーターと一線を画す領域に辿り着けると力強く持論を語ったという。
「ハニュウは最も偉大なスケーターだ。長い期間そういった(高い)レベルで競技している、それは高い価値のあることだ」と賛辞を惜しまなかったというプルシェンコ氏。早くも今季世界最高得点という異次元の領域に足を踏み入れた後輩になおもエールを送るのは、誰よりも期待している裏返しだろう。羽生自身もさらなる伸びしろを感じている。GPシリーズ第5戦ロステレコム杯で憧れの人の母国ロシアで舞う。より完成度の高い演技で魅了することはできるだろうか。プルシェンコ氏も熱視線を注いでいる。
(THE ANSWER編集部)