井上尚弥、引き出しの多さはまるで「フリージャズ」 米記者を直撃「何でもできるね」
井上の多彩な攻撃はまるで「フリー・ジャズ」
「パワーがあって、パンチのバラエティが多い。上下にきっちり打ち分けられる。アッパー、ストレート、フック、パンチの引き出しが多いね。ジャズのミュージシャンみたい。フリースタイルができるんだ。118ポンド(バンタム級リミットの53.5キロ)のほうがパワーが上がっている」
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事実、バンタム級転向後は2試合連続で衝撃の瞬殺劇。新旧の王者経験者2人を計182秒で葬っているのだ。さらには派手なKO劇は米国でも受けるスタイルだと言い、井上のさらなる可能性にも太鼓判を押している。
「KOが多い選手のほうが世間には認められる。特にイノウエは何でもできる。前に出ても倒せるし、守りながらカウンターも打てる。基本的にはどんないい選手でも相手のスタイルによって、勝てない選手がいる。相性が悪い相手がいるものだ。ただイノウエはどんな相手でも対応できる」
同記者は以前、近い階級にはスター不在で、バンタム級を制圧したとしても、本当の意味でのスターにはなれない、とコメントしていた。だが、今回は「勝ち進んだら、さらに評価は上がる」とも言った。例に出したのは32戦無敗のまま引退したアンドレ・ウォード(米国)だ。元WBA・WBC世界スーパーミドル級スーパー王者で、元WBA・IBF・WBO世界ライトヘビー級スーパー王者でもある、ウォードも今回のWBSSと同じようなトーナメント形式の階級NO1決定戦「スーパー・シックス」で優勝し、スーパーミドル級の2団体統一王者となった。
「ウォードはイノウエとはスタイルが違い判定までいくが、ほぼフルマークで勝ち続け頂点に立った。パウンド・フォー・パウンド(PFP)でもかなり上までいったよね」
ウォードも決してスーパースターを撃破したわけではないが、圧倒的な力を見せ続けることで名声を手にし、PFPの1位まで上り詰めた。現時点ではライバル不在とも言われるモンスター。相手を圧倒し続けることで、そんな声もなくなるかもしれない。
(THE ANSWER編集部)