サニブラウン、予選から9秒台視野「気づいたら出てるかなと」 5度目の大台突破ならパリ五輪内定【セイコーGGP】
陸上のセイコーゴールデングランプリ(GGP)が19日、東京・国立競技場で行われる。18日は会場で一部選手が会見。男子100メートルのサニブラウン・ハキーム(東レ)は、パリ五輪の参加標準記録10秒00をクリアすればパリ五輪代表に即内定となる。自身5度目の9秒台は「気づいたら出ているかなという感じ」と自然体で臨むことを明かした。
19日セイコーGGPへ会見
陸上のセイコーゴールデングランプリ(GGP)が19日、東京・国立競技場で行われる。18日は会場で一部選手が会見。男子100メートルのサニブラウン・ハキーム(東レ)は、パリ五輪の参加標準記録10秒00をクリアすればパリ五輪代表に即内定となる。自身5度目の9秒台は「気づいたら出ているかなという感じ」と自然体で臨むことを明かした。
笑顔の多い会見が状態の良さを窺わせた。日本歴代2位の自己記録9秒97(19年6月と23年8月)を持つサニブラウンは、5度目の9秒台を出せばパリ五輪に即内定。予選から参加標準切りを見据え、自然体を強調した。
「いつも練習でやっている走りをイメージして走れれば。予選からしっかり標準記録を切るタイムを出していければと思っています。気づいたら出ているかなという感じでずっとやってきている。明日出せたらいいなぁというくらいの感じで、あまり気負わずいこうかなと思います」
日本人初の決勝進出となった2022年オレゴン世界陸上で7位入賞。23年ブダペスト世界陸上でも6位入賞を果たした。自己ベスト10秒02の20歳・柳田大輝(東洋大)、昨年日本選手権王者の坂井隆一郎(大阪ガス)と出席したこの日の会見。世界のトップに手がかかるところまで上り詰め、日本陸上界のレベルアップを望む言葉が口をついた。
「活動する場所は違うけど、切磋琢磨して頑張って、みんな日本の短距離を引っ張っているメンバー。パリもこのままみんなで4継(4×100メートルリレー)を組めればと思いますし、ここから日本陸上界が発展するための大事なキーメンバーなので、みんなで頑張っていければ。
(柳田は)自分が同じくらいの時に『どんなだったかな』とか思いながら、彼が成長している姿を見ていければと思う。下の代も徐々に出てくる時期になってきた。自分もベテランの年齢に入ってきたかなと。この前の世界リレーも最年長だったので、下の世代も引っ張っていける選手にならないといけない。柳田選手のような選手がもっともっと出てきてくれれば、日本短距離界ももっともっと発展していけるのかなと思います」
今季は3月に10秒02(追い風0.5メートル)、4月に10秒04(追い風1.7メートル)と上々だ。2週間前の世界リレー(バハマ)は、4×100メートルリレー予選で1走を担当。日本のパリ五輪出場権獲得に貢献した。決勝は脚の違和感で欠場したが、現状は問題ない様子だ。
昨年6月の日本選手権以来11か月ぶりの国内レース。国立競技場は21年東京五輪以来だ。当時は腰椎ヘルニアの影響で100メートルは代表落ちし、200メートルは予選落ち。来年は東京世界陸上が行われる。「久しぶりに国立に帰ってきて、『いやぁ、来年は埋めたいな』と思いました。今回も良い走りができれば」。満員のファンを沸かせるイメージはできている。