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井上尚弥、タイソン指導した名伯楽も絶賛 ターミネーターに重ね「見えないものが見えている」

6日に東京ドームで行われたボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体タイトルマッチ12回戦で、王者・井上尚弥(大橋)はWBC1位の指名挑戦者ルイス・ネリ(メキシコ)に6回1分22秒TKO勝ちした。いきなりダウンを喫する波乱の展開も、終わってみれば日本ボクシング界に因縁がある“悪童”を粉砕。米国の名トレーナーはダウン後の振る舞いに触れたうえで「フィニッシュは美しかった」と称賛している。

世界スーパーバンタム級タイトルマッチでルイス・ネリと対戦した井上尚弥【写真:荒川祐史】
世界スーパーバンタム級タイトルマッチでルイス・ネリと対戦した井上尚弥【写真:荒川祐史】

ネリに6回TKO勝ち

 6日に東京ドームで行われたボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体タイトルマッチ12回戦で、王者・井上尚弥(大橋)はWBC1位の指名挑戦者ルイス・ネリ(メキシコ)に6回1分22秒TKO勝ちした。いきなりダウンを喫する波乱の展開も、終わってみれば日本ボクシング界に因縁がある“悪童”を粉砕。米国の名トレーナーはダウン後の振る舞いに触れたうえで「フィニッシュは美しかった」と称賛している。

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 スーパーバンタム級でも4団体統一を成し遂げ、日本ボクシング界にとって因縁が深いネリも沈めた井上。これまでマイク・タイソンを指導した経験もあり、数々の世界王者を育ててきた米国の名トレーナー、テディ・アトラス氏がこの結果に反応している。

 米ボクシングポッドキャスト番組「ザ・ファイト・ウィズ・テディ・アトラス」で「彼は我々に今まで見せてこなかったものを見せた」と注目し、「王者のように戦うだけでなく、王者のような振る舞いもした。ダウンを喫した後に王者のように振る舞ったのだ」と、試合では自身初となったダウン後の戦い方に目を見張った。

 動画内では井上のテクニック、距離をコントロールする能力、カウンターパンチ、ボディーパンチ、フィニッシュ力を絶賛。「なぜ、彼がこれほど優れているか? それは、他の選手たちには見えないものが見えているからだよ」と分析し、こう続けた。

「イノウエは(テレンス)クロフォードと同じように、他の選手が見えないものが見えている。パンチを当てるのに1つの方法しか見えないようでも、彼には10の方法が見えている。ターミネーターのようにね。それを実際のスピードでやっているんだ。みんなができることではないぞ」

 そのうえで、ネリをTKOした最後のシーンについて言及。「フィニッシュのパンチは美しかった。正確無比で、賢くもあった。知識に基づいたパンチだったんだよ。彼には、どこに打ち込めるかが見えるビジョンがあるからなんだ」と賛辞を送った。

 これまでも井上の能力を絶賛してきたアトラス氏。その中でもネリ戦の戦いぶりは一目置く内容だったようだ。

(THE ANSWER編集部)


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