涙のKO防衛からまた成長した井上拓真 ジャブVSジャブに自信の陣営「負けない」「全て上回る」
親子で映像研究、真吾氏「それを念頭に練習している」
アンカハス戦の1か月半前、真吾トレーナーが拓真を自宅に呼び、数年ぶりにスパーリング映像を一緒に研究した。今回は2人で前戦をチェック。マイク・タイソンが活躍した1990年代頃のトップ選手の映像を見せ、取り入れられる部分を熱弁した。真吾氏は「参考にした選手は内緒です。自分がいいなと思っていたもの。それを念頭に練習している」と明かす。
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この日、拓真はシャドー2回、サンドバッグ2回を披露。「ハッ!!」と声を張り上げながら拳を叩きつけ、たっぷりと汗をかいた。父が「やるべきことをやれば(KOに)繋がる。攻撃の引き出しを開ければ、ダメージを与えてチャンスにドーンと出せる」と言えば、拓真も「何もさせずに完封して倒す。プロでやる以上はKOにこだわりたい」と力を込め、こう続けた。
「日本人同士の方が気持ちのぶつかり合いが大きくなるので楽しみです。(前戦で)手応えを得たのはボクシングに対する自信。技術をどう出すか、それが自信になった。期待に負けないくらい良い試合をして必ず勝ちたい」
2017年10月以来2度目の世界挑戦で悲願の王座奪取を狙う石田は、19年春など過去2回大橋ジムへ出稽古。尚弥、松本亮とスパーリングをし、拓真も動きを見ていた。2019年11月以来4年半ぶりの兄弟世界戦となる。
○…興行はAmazon プライム・ビデオにて「Prime Video presents Live Boxing」の第8弾として独占生配信される。井上兄弟のほか、WBO世界バンタム級5位・武居由樹(大橋)が王者ジェイソン・マロニー(オーストラリア)に世界初挑戦する。WBA世界フライ級王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)は同級3位・桑原拓(大橋)と初防衛戦を予定。同じ興行で世界戦4試合は国内史上最多の規模となる。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)