日本野球が「世界No.1である理由はこれ」 米国野球も知るチェコのイケメン捕手が指摘した異質さ
日本野球の異質さも「戦う上では大きな利点」
チェルベンカは米国のマイナーリーグで11年間プレーしており、米球界のトレンドにも通じている。その経験を踏まえても、日本野球は異質だ。「アメリカの野球は三振もホームランも多い。それに比べると、こちらは当てるのが本当に上手。日本の選手は三振があまり多くないし、戦う上では大きな利点だと思います」と、それが強みになっていると指摘する。
【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)
さらに投球の組み立ても違う。「スプリットがとにかく多い。米国ではそれほど一般的なものではないからね。あと米国では常に力いっぱい投げる投手が多いけれど、ここではそうではない」。チェルベンカにしてみれば、こうした野球の違いも、楽しみの一つなのだ。「どっちの野球も面白いと思うよ。野球をプレーするのは楽しい」。
目標は、長く野球をプレーし続けることだ。現在はチェコに戻り、昨季はテンポ・プラハで47試合に出場し20本塁打、打率.446という圧倒的な打力を見せつけた。海外に出てみたいという思いもいまだにあるが「オファーがないことにはね。野球のビジネス的な側面は、私にはコントロールできないから」と自然体だ。
日本でのプレーにも関心がある。京セラドームでは多くのファンが選手の名前を叫び、応援している姿にも感銘を受けた。「本当にクールな雰囲気だったね。多くのファンの前でプレーするのは本当に楽しいから。チャントも含めて、本当にいい雰囲気を醸し出してくれました。選手もゲームがより楽しくなっていると思います」。いつの日かチェコでも――。そんな思いもある。
WBCの後、チェコの野球にも少しずつ変化が見られるという。「球場に足を運ぶ人が増え、野球を知る人も増えた。これはチェコ野球にとって大きな、大きな一歩だった。このまま成長を続けて、将来何が起こるのか見てみたいと思っています」。チェコ野球が乗った上昇気流とともに、成長していきたいと願っている。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)