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パリ内定・大迫傑に瀬古利彦氏「マイペースのイメージ強いが…」 期待する日本のリーダー的役割

日本陸連の瀬古利彦ロードランニングコミッションリーダーが、早大の後輩でもある大迫傑(Nike)のパリ五輪代表内定に「うれしい」と本音をもらした。3日の東京マラソンで設定記録突破者が出ず、昨年10月のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で3位に入った大迫が代表に内定。瀬古氏は「まだ返事をもらっていないけど、出てほしいし、期待している」と話した。

東京マラソン、会見に出席した瀬古利彦氏【写真:中戸川知世】
東京マラソン、会見に出席した瀬古利彦氏【写真:中戸川知世】

東京マラソン

 日本陸連の瀬古利彦ロードランニングコミッションリーダーが、早大の後輩でもある大迫傑(Nike)のパリ五輪代表内定に「うれしい」と本音をもらした。3日の東京マラソンで設定記録突破者が出ず、昨年10月のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で3位に入った大迫が代表に内定。瀬古氏は「まだ返事をもらっていないけど、出てほしいし、期待している」と話した。

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 日本人トップで設定タイム2時間5分50秒を切ればパリ五輪代表内定だったが、日本記録(2時間4分56秒)保持者の鈴木健吾(富士通)ら有力選手が次々と脱落。日本人1位の西山雄介(トヨタ自動車)も設定タイムから41秒遅れ。瀬古氏は「誰かに設定タイムを切ってほしかった。西山が切れなかったのも残念。パリを目指す選手たちは力が入って空回りしていた」とレースを振り返った。

 長距離強化の責任者として選考レースで結果が出なかったことを悔しがったが、すぐに気持ちを切り替えた。早大OBとして、大迫の代表内定には満足そうな表情。「後輩なので」と繰り返しながらも「自分の経験を伝えてほしいし、日本チームのリーダーになってほしい」と大きな期待を口にした。

 MGCの1、2位で代表に内定していた小山直城(ホンダ)と赤崎暁(九電工)はともに五輪初出場。マラソンも小山が6回、赤崎が3回と経験が不足している。五輪独特の雰囲気の中でどこまで力が出せるかは未知数。瀬古氏自身もMGCの後「経験不足」を口にしていた。だからこそ、大迫の存在はカギ。「マイペースのイメージが強いが、彼はリーダーにもなれる」。リーダーとしてチームを引っ張ることで、大迫自身がさらに伸びることも期待した。

 この日のレースには出なかった大迫は、4月15日のボストンマラソンにエントリーしている。パリ五輪本番まで期間が短いこともあり「僕も3回走った(優勝2回、2位1位)けれど、きついコースでダメージが残る。1か月くらい抜けなかった」と自身の経験を明かしていた。

(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)


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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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