シーズン6位から下剋上のVリーグ女王へ エース36得点量産、一発勝負でハマったトヨタ車体の戦略
バレーボールのV1リーグ女子ファイナルステージ(FS)の準々決勝が24日、東京・片柳アリーナで行われ、レギュラーラウンド(RR)6位のトヨタ車体クインシーズが同3位の久光スプリングスに3-2(25-23、23-25、24-26、25-20、15-13)で勝利した。エースのファンヘッケ・リセが大活躍。チームを勝利に導いた。
バレーボールVリーグ1部ファイナルステージ
バレーボールのV1リーグ女子ファイナルステージ(FS)の準々決勝が24日、東京・片柳アリーナで行われ、レギュラーラウンド(RR)6位のトヨタ車体クインシーズが同3位の久光スプリングスに3-2(25-23、23-25、24-26、25-20、15-13)で勝利した。エースのファンヘッケ・リセが大活躍。チームを勝利に導いた。
2時間16分の熱戦に歓喜の瞬間が訪れた。勝負の最終セット。最大5点差を逆転しマッチポイントを握ると、最後は相手のタッチネットで試合終了。両チーム最多の36得点を挙げたリセは叫びながらベンチへ戻り、喜びを爆発させた。
FSで熱くなれたこと。相手が昨季所属した久光でモチベーションが上がったこと。そしてもう1つ。「スタートローテーションを変えたことでマッチアップも変わった。RRの2試合はマッケンジー選手とマッチアップしていたのが、中島選手になった。それが助けになったのかな」。活躍の要因を振り返った。
RRでは久光から1セットも奪えずに2敗。自身も1回戦では8得点、2回戦では6得点に留まった。一発勝負のFSでどう戦うか。「得点源としてリセ選手が機能していかないと勝ちに結びつかない」と高橋悠監督。リセの得点力を最大限生かす作戦を取った。
バレーボールではセッターが後衛に回るローテーションから始めることが多いが、この日はセッターが前衛、リセが後衛でスタート。RRで抑えられていた久光のエース、アダムス・マッケンジーとのマッチアップを外した。セッターが前衛のローテーションで始めることで、序盤リードを許す展開になるケースもあるが、そこは全員でカバー。高橋監督の期待に応えて得点を量産したリセと、最後まで諦めないプレーを見せた選手たちが呼んだ劇的勝利だった。
過去最高の3位超えを目指し、25日の準決勝ではRR2位のNECレッドロケッツと対戦する。格上相手との戦いになるが、この1勝で手にした自信はチームにとって大きな武器になる。「プレッシャーを感じることなく、自分たちのやりたいバレーボールができたら」とリセ。チーム一丸で強敵を撃破する。
(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)