「イノウエのポテンシャルはパッキャオを凌ぐもの」

「彼のファイトの流儀だけではありません。トレーニングもそうです。今年、トレーナー（現在はコーチ関係解消）のフレディ・ローチ氏に用があったので彼の練習場を訪ねました。ジムは手狭でしたが、スーパースターなのに、専用のスペースを要求しません。他の選手に混ざって黙々と練習しています。

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　自分のルーツに忠実なのでしょう。イノウエもパッキャオの謙虚で実直なスタイルに刺激を受けていると思いますね。手本じゃないでしょうか。アジアのボクサーは誰もがパッキャオを尊敬しているのではないでしょうか。そして、イノウエは間違いなくパッキャオのようなボクシング界の象徴になれると私は思います」

　6階級制覇を達成し、現役ながらレジェンドとして敬愛されるパッキャオのような存在になることはとてつもないことだ。
　
「いや。私は井上についてパッキャオを凌ぐほど大きな存在になるとさえ思っています。理由はシンプルです。彼は強すぎる。パッキャオはパンチャーです。しかし、イノウエは凄い。全てがハイレベルだ。モンスターという異名はまったくもって伊達ではないのです。パッキャオの高みにたどり着くまでに、さほど時間はかからないかもしれません。

　10年間無敗だった王者マクドネルはあっという間に、仕留められてしまった。ただただ恐ろしい。今大会は彼にとっても新しいレベルでしょう。パヤノは強い。マクドネル戦の時のような圧勝とはいかないかもしれない。ですが、イノウエのポテンシャルはパッキャオを凌ぐものだと感じています」