「ホテルで自分が世界王者だと忘れてた」 ボクサー・ユーリ阿久井政悟が“夢見心地”の一夜回顧
ボクシングのWBA世界フライ級新王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)が24日、世界初挑戦での王座戴冠から一夜明け、大阪市内のホテルで会見した。前夜は6度防衛中の王者アルテム・ダラキアン(ウクライナ)に3-0の判定勝ち(116-112、117-111、119-109)。岡山のジム初となる悲願の世界王座奪取を果たした。
新王者・ユーリ阿久井政悟が世界王座奪取から一夜明け会見
ボクシングのWBA世界フライ級新王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)が24日、世界初挑戦での王座戴冠から一夜明け、大阪市内のホテルで会見した。前夜は6度防衛中の王者アルテム・ダラキアン(ウクライナ)に3-0の判定勝ち(116-112、117-111、119-109)。岡山のジム初となる悲願の世界王座奪取を果たした。
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28歳の阿久井は足を使い、左右に動き続ける変則的な王者に苦戦した。自慢の強打は空振りを続け、コーナーに追い込んでもパンチを返された瞬間に逃げられる展開。中盤以降は当てる回数が徐々に増え、最終回まで攻め続けた。妻、2人の娘とともに喜びを分かち合った王座奪取。この日は安堵の笑みを浮かべながら守安竜也会長とともに会見した。
前夜は少しだけ眠ったが、「体が痛すぎて起きました」と激しい攻撃による疲労に苦笑いした。娘には「かっこよかったよ」と言われてほっこり。「ホッとしたのもあるけど、ホテルでは自分が世界王者だというのを忘れていた。映像を見て世界王者になったんだなと。少しだけ実感が湧きました。2月に家族とディズニーに行くので、とりあえずしばらくゆっくりしたい」と明かした。
岡山のジム初の世界王者誕生。200件以上のメッセージが届いたという。守安会長も悲願を成就させ、「圧力をかけて思う通りの試合ができた。(ジムとして)三度目の正直。やっと願いがかなってよかったです。(リング上でベルトを巻いてもらい)嬉しかった」と目を細めた。阿久井は「地方のジムでもやれることを証明したい」と語っていた意気込み通りの結果を手に入れ、こう振り返る。
「自信はあった。全ての地方ジムの目標になれたらと思います。地方の選手に足りないのは経験とか、中央でやっているボクシングを知らないとか、そういうのがある。そこまで出ていけとは思わないけど、見たり、勉強したりするのも一つの練習の内。もっと工夫できることはみんなあると思います。あとはビビらず中央で試合をすればチャンスは来るということは伝えたい」
幼い頃から「世界王者になるのはもちろん。それ以上を目指したいと思っていた」という理由から「銀河系ボクサーになりたい」と描いていた。今後は「憧れの舞台」と米ラスベガスの興行出場が一つの目標。「ボクサーだったらそこを目指したい」。まずは家族と束の間の休息で心身を癒し、初防衛戦へ向かう。
(THE ANSWER編集部)