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寺地拳四朗、傷だらけ激闘から一夜「ボクサーっぽくなった(笑)」「ひたすら猫とゆっくりしたい」

ボクシングのWBA&WBC世界ライトフライ級2団体統一王者・寺地拳四朗(BMB)が24日、2団体王座防衛から一夜明け、大阪市内のホテルで会見した。前夜はWBA1位&WBC2位カルロス・カニサレス(ベネズエラ)に2-0の僅差判定勝ち(114-112×2、113-113)。具志堅用高氏に並ぶ日本人歴代3位の世界戦通算14勝を達成した。ダウンを奪い合った激闘を物語る傷だらけの顔で会見し、試合を振り返った。

一夜明け会見に出席し、笑顔でポーズをとる寺地拳四朗【写真:浜田洋平】
一夜明け会見に出席し、笑顔でポーズをとる寺地拳四朗【写真:浜田洋平】

寺地拳四朗が2団体防衛から一夜明け会見

 ボクシングのWBA&WBC世界ライトフライ級2団体統一王者・寺地拳四朗(BMB)が24日、2団体王座防衛から一夜明け、大阪市内のホテルで会見した。前夜はWBA1位&WBC2位カルロス・カニサレス(ベネズエラ)に2-0の僅差判定勝ち(114-112×2、113-113)。具志堅用高氏に並ぶ日本人歴代3位の世界戦通算14勝を達成した。ダウンを奪い合った激闘を物語る傷だらけの顔で会見し、試合を振り返った。


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 試合は32歳の寺地が2回に相手の左ジャブに右フックを合わせ、ダウンを先取した。しかし、3回終盤に打ちに行ったところで右ストレートを被弾。ダウンを奪い返された。以降は強引に拳を叩きつけるカニサレスのペースが緩むことなく、寺地も付き合い、打撃戦が展開された。ボディー攻めで弱らせたものの、粘る挑戦者に苦戦。ロープを背負わされる場面も目立ったが、ポイントを奪って勝ち切った。

 WBAは3度目、WBCは4度目の防衛に成功。井岡一翔の22勝、井上尚弥の21勝に次ぎ、具志堅氏に並ぶ世界戦通算14勝(ライトフライ級では最多)となった。WBC王座8度防衛後の2021年9月に一度王座陥落したが、22年3月の再起後は4勝全KO。今後は他団体王者との統一戦が実現できなければ、1つ上のフライ級転向も視野に入れていた。

 ライトフライ級ではWBOにジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)、IBFにアドリアン・クリエル(メキシコ)が王座に君臨している。この日はサングラスで傷を隠し、父の永(ひさし)会長、拠点を置く三迫ジムの加藤健太トレーナーとともに会見。ゆっくりと言葉を繋ぎ、疲労を滲ませながら心境などを明かした。

――試合後はどのように過ごしたか。

「今回も眠れず、ずっと起きて連絡を返していました。いろいろメッセージをいただいてひたすら返していましたね。まだ寝ていないです。お昼過ぎに眠気が来ると思うので一旦寝たい。まだ映像を見る元気がないです。東京で加藤さんと一緒に見たい」

――試合の点数は。

「何点……自分では必死で戦っていたので点数はわからない。とりあえず必死には戦っていました」

――加藤トレーナーの感想は。

加藤トレーナー「タフな試合。その中で気持ちで負けずにできたのは応援のおかげです。課題は激しい打ち合いの距離感。意を決して打ち合いに来た時の凌ぎ方とか。課題の残る試合だった。伸びしろはまだまだあると感じました。(良かった点は)攻めるところはしっかり攻めて、ダメージを与えられた。それが後半2ラウンドに勢いをなくさせる原因になった。それが勝因。

 長い時間追い詰められた印象。最後の1分いかないくらいでまとめられた。それ以外は攻めれたので、相手の疲労感もあった。そことの兼ね合いが難しかった」

――やりたいことは。

「ひたすら猫とゆっくりしたい。練習はダメージが抜けて顔の腫れが引いてからですかね」

――今後の目標は。

「何かしらのベルトを懸けてベルトが増えるようにできれば」

――ベルトを守った実感は。

「本当にギリギリの試合。ここにベルトがあるのは本当に嬉しい。心が折れずに戦えてよかった。最近は相手が本当に強い。この2つを本当に獲りに来ているなって。獲られないようにもっと強くならないといけない。最後はチーム力に助けられる。それがないとまだまだ一人では戦えない。チームにも頼るけど、一人でも戦えるくらい強くなりたい。でも、これからも加藤さんを頼っていきたい」

――これまでの試合で一番ハードか。

「ダメージは一番ある。なるべくもらわないようにしないといけない。ガードももっとしっかりとしないと」

――加藤トレーナーへ、10回終了でジャッジはイーブン。11回以降にアウトボクシングをする指示を出した。

加藤トレーナー「10回は確実に取られた。今の中途半端な距離なら足をしっかり使えと伝えた。10回は距離が中途半端。迷ってそうなるなら、11回ははっきり足を使う。そこの採点がどう響くかは賭けだった。相手にポイントを与えないのを第一だった。10回でイーブンになっちゃったかなとは思ったので、11、12回は取らないといけないと思った」

――4、8回の公開採点を見て。

加藤トレーナー「4回はダウンを取り合って気にしていない。8回はポイントになった。考えずに行こうとしていたので、計算との葛藤。9、10回に追いつかれたなと。そこからの組み立てだった。8回を終えてリードできてよかったというより、9、10回で追いつかれたなと」

――腫れた顔を自分で見て。

「腫れはそこまで。もっと腫れると思っていた。赤くなっている。痛いは痛い。なるべく早く治らへんかなって(笑)。みんなに言いました、ボクサーっぽくなったって(笑)。今後もこうなりたくはないけどしょうがない。なるべくもらわないように頑張ります」

――再戦の可能性は。

「再戦はやる意味があるのかなと思う。それなら統一戦がしたい」

――「チームの力」という言葉があった。厳しい戦いで支えは。

「やっぱり『ここ勝負』と結構言われた。わかっていたけど、言われると響き方は違う。よりスイッチは入る。いろんな方向から言われましたね(笑)。みんな一致団結して言ってくれた。それはありがたい」

(THE ANSWER編集部)


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