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「刺身よりラーメンを食べる方が…」 来日ラグビー選手が日本語に興味津々のワケ、チーム提供の“教室”に潜入

ラグビーのトップリーグ3部に所属する清水建設江東ブルーシャークス(江東BS)は、今季から外国人選手に週1回の「日本語教室」を提供している。来日して数年が経つ選手も多いせいか、教室では活発な質問も飛ぶ。他競技では日本語の習得は、選手個々の関心によるところが多い。なぜこのような教室を開くのか“潜入”してみた。

思い思いのテキストを手に、日本語教室を楽しそうに受ける江東BSの助っ人選手たち【写真:羽鳥慶太】
思い思いのテキストを手に、日本語教室を楽しそうに受ける江東BSの助っ人選手たち【写真:羽鳥慶太】

週1回の日本語教室、きっかけは“ラグビーならでは”の理由

 ラグビーのトップリーグ3部に所属する清水建設江東ブルーシャークス(江東BS)は、今季から外国人選手に週1回の「日本語教室」を提供している。来日して数年が経つ選手も多いせいか、教室では活発な質問も飛ぶ。他競技では日本語の習得は、選手個々の関心によるところが多い。なぜこのような教室を開くのか“潜入”してみた。

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 江東BSの公式X(旧ツイッター)には、外国人選手がきれいな日本語を披露する動画が並ぶ。例えばニュージーランド出身で37歳のベテラン、シアレ・ビウタウは「最近覚えた日本語は“痛風”です。ガンバリマショウ!」とノリノリだ。毎週月曜日に、横浜市のクラブハウスで行われている日本語教室を訪ねてみると、想像以上に高いレベルで日本語のやりとりが続いていた。

 チームのミーティング前に、それぞれのテキストやノートを手に集まってくる選手たち。通訳の田中怜恵子さんが「日曜日はどうでしたか?」と問うと「ラーメンを食べました」「渋谷に行きました」と思い思いの報告が日本語で飛び交う。7度目となるこの日の教室の内容は「僕は〇〇より〇〇の方が好きです」。ラグビー用語は最初の方でひと通り終え、さらに高いレベルの文法を学んでいるという。

 選手たちからは「センターでプレーするよりフランカーでプレーするほうが好きです」とラグビーにあてはめた答えもあるが「僕は刺身を食べるよりラーメンを食べるほうが好きです」「試合前にエネルギーが欲しいから、サラダを食べるよりマクドナルドが食べたい」なども。田中さんからは「カンペキ」とのお褒めの言葉が飛び出した。「僕はtiktokを見るより、本を見るほうが好きです」という答えには、周りの選手からすかさず「ウソだ」とツッコミが入るほどの上達ぶりだ。

 なぜこのような教室を提供しているかと言えば、ラグビーの競技特性によるところが大きいという。野球などはベンチで通訳を介して監督が指示を与えることができるが、ラグビーはプレー中に監督が指示を出せないスポーツ。外国人選手が日本語がわからない状態でコートに立つと、現在どんなプレーが進んでいるのか分からないという状況があり得るのだという。

「リーダーシップのある選手が、外国人同士で教えたりもしてくれます。ラグビーに生かすのもそうですが、お店でのオーダーなどにも使っているようですね」と田中さん。日本語を学び続けることで、より深く日本を知ることにもつながっている様子だ。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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