「選ぶスポーツを間違ったかな」 日本で初めて知った大谷翔平…来日ラグビー選手・ソポアンガも驚愕の存在感
W杯でサモア代表に加わった深い理由「自分は何者なのか」
江東BSの日本人選手は、会社の仕事をこなしながらプレーしているのにも敬意を抱く。必然的に練習は業務終了後の夜になり、これまで経験してきたプロリーグとは大きく違う。「帰ったらすぐに寝ないといけないからね。もちろんこれまでとは違うけれど、それを望んで来たのだから。しっかりと準備をするよ」。プロとしての経験を伝え、チームを浮上させたいと意気込む。
【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」(W-ANS ACADEMYへ)
今秋行われたワールドカップ(W杯)には、サモア代表として出場した。かつてニュージーランド代表「オールブラックス」の一員としてプレーし通算18キャップを誇るものの、新たなジャージを着ることを選んだ。現在のルールでは、かつて他の国での代表活動歴があっても、1度だけ代表する国・地域を変更することができる。変えたのにははっきりとした理由がある。
「家族と、その歴史を見て決めたんだ。自分がどういう人間なのか考えた時にね」
サモアは豪州の東方に浮かぶ島国。ソポアンガは祖母がサモア出身で、さらに東方のクック諸島にもルーツを持つのだという。「弟はクック代表としてプレーしたから、今度は僕がサモア代表になろうと思ったんだ。あとはサモアを離れる人が多いからという理由もあるね」。サモアの人口は、世界銀行による2021年の調査によれば21万人ほど。増加傾向にあるものの、成長すると豪州やニュージーランドに渡る人も多い。
自分のルーツまで考えて加わった代表は、若いころにオールブラックス入りした時とはまた違った感慨があった。「素晴らしい経験だったし、もう一度プレーしたいと思っているよ。日本に来る直前、サモア代表のコーチからは代表に入りたければいつでも連絡をくれと言われているんだ。2つの代表を見られたのは本当に特別で、ハッピーだと思うよ」
2つの代表で得た経験は、江東BSをどう変えていくだろうか。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)