井上尚弥はなぜ自分を追い込めるのか 「何のために練習するのかといえば…」
ボクシングWBA世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)が28日、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級トーナメント1回戦(10月7日・横浜アリーナ)へ向けて所属ジムで公開練習を行った。初戦の元WBA同級スーパー王者フアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)には圧倒的有利が伝えられているが、「油断できる相手じゃない。キャリアもあるし、テクニックもある」とリスペクトを忘れない。慢心など一切なく、まずは目の前の相手に全力で立ち向かう。
決戦9日前の公開練習、順調すぎる仕上がり披露
ボクシングWBA世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)が28日、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級トーナメント1回戦(10月7日・横浜アリーナ)へ向けて所属ジムで公開練習を行った。初戦の元WBA同級スーパー王者フアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)相手に圧倒的有利が伝えられているが、「油断できる相手じゃない。キャリアもあるし、テクニックもある」とリスペクトを忘れない。慢心など一切なく、まずは目の前の相手に全力で立ち向かう。
決戦まであと10日を切った。疲労も感じさせず、井上は3ラウンドのスパーリングで軽快なフットワークを披露。サウスポー相手にしっかりと動きをチェックした。待望していた最強決定トーナメントの初戦。「自分が望んでいた試合。舞台が用意されたので、全力で挑むだけです。これを区切りに新たな景色が見えてくるんじゃないかなと思っています。練習も順調に進んでいる。準備はできています」と仕上がりの良さをうかがわせた。
“モンスター”の名は世界にも轟いており、海外のブックメーカーは井上圧倒的優位のオッズをつけるなど、優勝候補の筆頭に挙げられている。パヤノ戦についても、英オンラインブックメーカー「Skyベット」は井上勝利を「1.03倍」という鉄板級のオッズをつける一方で、パヤノ勝利は「12倍」とその差は圧倒的だ。
だが、井上は決して楽観視していない。「パヤノは油断できる相手じゃない。キャリアもあるし、テクニックもある。オッズほど楽な相手とみていない」と強調する。特にサウスポー特有の「見えない角度からくるアッパー」には「気を付けたい」と警戒を強めている。