「クロフォードは何でもできる」 元2階級王者が井上尚弥をPFP1位に“不選出”の理由「武器が多すぎて…」
昨年末にボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者となった井上尚弥(大橋)。2階級4団体統一の快挙を成し遂げ、名実ともに世界最強クラスの地位を築いた。階級を超えた格付けランク「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」の1位をめぐる論争も絶えない中、元2階級世界王者は世界ウェルター級で4団体統一したテレンス・クロフォード(米国)が優位の理由を説明。「彼はすべてできる」「武器が多すぎて理解できない」などと語っている。
元2階級制覇王者のティモシー・ブラッドリー氏
昨年末にボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者となった井上尚弥(大橋)。2階級4団体統一の快挙を成し遂げ、名実ともに世界最強クラスの地位を築いた。階級を超えた格付けランク「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」の1位をめぐる論争も絶えない中、元2階級世界王者は世界ウェルター級で4団体統一したテレンス・クロフォード(米国)が優位の理由を説明。「彼はすべてできる」「武器が多すぎて理解できない」などと語っている。
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わずか半年で2人の王者を倒し、バンタム級に続く4団体統一を果たした井上。世界が快挙を称え、5日(日本時間6日)には世界で最も権威あるボクシングの米専門誌「ザ・リング」が2023年の年間最優秀選手に日本人で初選出した。多くのファンの興味はPFP1位が誰なのか、という話題に移る中、元2階級制覇王者のティモシー・ブラッドリー氏はクロフォードを1位に選んだ。英専門メディア「BOXING SOCIAL」が「ティム・ブラッドリーがPFP1位を選ぶ:“彼はすべてできる”」との見出しで伝えている。
記事では「イノウエとクロフォードはPFP王座の最有力候補となっている。ファンの意見は分かれているが、ブラッドリーはプロボックスTVに自身の決断を語った」とし、ブラッドリー氏の談話を紹介。「10年間で18回チャンピオンシップの戦いがあり、そのうち16回はKO勝ちだった。彼は世界クラスの試合を破り、信じられないほどの快進撃を続けている」「今考えると、誰もショーン・ポーターを止めなかった――エロール・スペンスJr.もキース・“ワンタイム”・サーマンもだ。そしてクロフォードのような男がやって来て、彼を止める方法を見つけたんだ」などと語っている。
さらに本文では「ブラッドリーはクロフォードがイノウエよりも優位にあると感じた理由を説明した」として、その“根拠”に言及。ブラッドリー氏は「彼の支配力や献身的なところはイノウエと似ているが、違うのはスキルセットだ。イノウエは独自のスキルセットをもっており、彼のやることは素晴らしいが、クロフォードには通れない大通りや路地はない」としている。
そのうえで「彼は殴り合うこともできるし、プレッシャーを与えることもできる。リング内ですべてできるし、しようと思えばサウスポーに転換することもできる。オーソドックスで、彼には武器が多すぎて理解できない。彼は私にとって世界でNo.1のPFPボクサーだ」とも。ブラッドリー氏は井上がタパレスを倒した後、米スポーツ専門局「ESPN」での解説で「階級を上げて、1年のうちに2階級4団体統一王者になるなんて、前代未聞だ」と驚きを隠さなかったが、PFP1位論争においてはクロフォードに軍配を上げたようだ。
(THE ANSWER編集部)