近づく日本人初の100m9秒台 快挙達成に向けて重要な要素とは?
日本最強スプリンター桐生祥秀(東洋大)が、今季も大きな壁に挑んでいる。
桐生祥秀、昨年9秒87も追い風参考記録で公認されず
日本最強スプリンター桐生祥秀(東洋大)が、今季も大きな壁に挑んでいる。日本初の陸上100メートル9秒台突入だ。昨年10月に布勢スプリントでリオデジャネイロ五輪の参加標準記録(10秒16)を破る10秒09を出し、脚力を十分鍛えてきた。10秒01を出した13年から取り組んできた悲願達成は、「風」も味方につけることが欠かせない条件となる。
日本時間4月3日早朝、桐生は米テキサス州で行われたテキサスリレーで今季100メートル初戦に臨み、10秒24に終わった。向かい風1・4メートル、記録を狙うには悪条件だった。
昨年大会では9秒87を出したが、3・3メートルの追い風参考記録で公認されず。今年は逆風と、2年続けて「風」に泣かされた。
100メートルには風が大きく影響する。競技者に有利になる追い風が2・0メートル以内でないと参考記録になると決まっている。タイムと風の影響は国内外で様々な研究がなされているが、追い風が1メートル強まればタイムが0秒08程度良くなるとされる。