NHK杯宇野昌磨の演技に「未だ見惚れている」 圧倒的な表現力、海外記者が絶賛する音楽への理解
26日まで大阪・東和薬品ラクタブドームで行われたフィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第6戦・NHK杯の男子シングルは鍵山優真(オリエンタルバイオ)が合計288.39点をマークして優勝を飾った。宇野昌磨(トヨタ自動車)はフリーでのジャンプの回転不足をとられたことが影響して僅差の2位。海外専門メディアは宇野の演技について「唯一無二の感覚が凝集」などと独特の表現を用いながら、音楽に対する高い理解を示した完成度を称賛している。
NHK杯男子シングルのフリー演技で見せた滑り
26日まで大阪・東和薬品ラクタブドームで行われたフィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第6戦・NHK杯の男子シングルは鍵山優真(オリエンタルバイオ)が合計288.39点をマークして優勝を飾った。宇野昌磨(トヨタ自動車)はフリーでのジャンプの回転不足をとられたことが影響して僅差の2位。海外専門メディアは宇野の演技について「唯一無二の感覚が凝集」などと独特の表現を用いながら、音楽に対する高い理解を示した完成度を称賛している。
【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)
宇野はフリーで冒頭の4回転ループ、4回転フリップをそれぞれ着氷。続く3回転アクセルが単発となり、後半も4回転が2回転トウループに抜けた。それでも直後にリカバリーし、安定感を発揮。4回転ジャンプ4本すべて回転不足を取られるという判定に泣いたものの、指先まで神経の行き届いた表現力は際立っており、海外から称賛の声が相次いだ。
そんな中、ルーマニアのフロレンティナ・トーン記者が運営する専門メディア「インサイドスケーティング」は「2023年NHK杯でのショウマ・ウノ:旅のようなフリースケート。彼の道のり」などの見出しで記事を掲載。「終了して数秒後、この小さなストーリーを書いた」という書き出しで「このプログラム、ショウマ・ウノのロングプログラムは静寂であり、美しく、スケートの真髄である。彼のすべての動き、そしてそれと一体化するまでの時間は、まさに魅惑的だ。このプログラムは、呼吸と同じぐらい気楽で、美しく、心地よく感じた――忠実で、誠実な友だ」と独特の表現で演技の美しさを称した。
トーン記者によって書かれた記事では、2曲を繋げた宇野のフリー曲「Timelapae/Spiegel im Spiegel」への解釈に言及。「私たちは未だに、ショウマがフリースケートに刻んだ内なるリズムに見惚れている」と書き立てた。
「Timelapae」については「この魔法のオーラ、感受性、音楽へ完全に自由奔放であることに囲まれて、ショウマ・ウノが世界の舞台に立ったことが、この数年を素晴らしいものにしたかもしれない」とし、「Spiegel im Spiegel」の部分についても「文字通り、鏡の中の鏡だ。この作品は”パワフルな感情のインパクト”で、彼のキャリアの縮図が映し出されているかのようだ。無限の鏡であり、近く、遠くが映されている。また、贈り物を与え続けたスケートの旅における、全てのニュアンス、全ての形、全ての起伏が見られる虫メガネなのだ」と繊細な表現で伝えている。
トーン記者は「ほんの少しの言葉で言うと、私たちはこれがキャリアを要約していると感じている」と宇野のフリーのプログラムに対する考えを集約。「しかしそれ以上に、これにはショウマ・ウノの音楽に対する唯一無二の感覚が凝集されており、それが最大限に現れている」と音楽への解釈も絶賛している。
(THE ANSWER編集部)