大迫傑と白熱2位争いで冷静対応 最後に振り切った25歳赤崎暁「大迫さんは絶対上位に来ると…」
陸上の2024年パリ五輪マラソン日本代表を決めるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)が15日、東京・国立競技場発着で行われた。男女とも上位2人が代表権を獲得(3位は選考対象選手に)。小山直城が2時間8分57秒で優勝、赤崎暁が2時間9分6秒の2位でともに代表に内定した。大迫傑が2時間9分11秒で3位。川内優輝が2時間9分18秒の4位だった。
パリ五輪代表選考会
陸上の2024年パリ五輪マラソン日本代表を決めるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)が15日、東京・国立競技場発着で行われた。男女とも上位2人が代表権を獲得(3位は選考対象選手に)。小山直城が2時間8分57秒で優勝、赤崎暁が2時間9分6秒の2位でともに代表に内定した。大迫傑が2時間9分11秒で3位。川内優輝が2時間9分18秒の4位だった。
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決戦は土砂降りの雨、気温14.6度の中でスタートした。前回2019年大会の約2倍となる男子61人、女子24人が出場。ペースメーカーがおらず、男子は130回目のマラソンとなった川内優輝が号砲とともに飛び出した。日本記録保持者・鈴木健吾が12キロ付近で、其田健也が16キロで途中棄権。波乱が起きる中、35キロで川内が捉えられ、堀尾謙介、赤崎暁、小山直城、大迫、井上大仁、作田直也が先頭集団をつくった。
38キロで飛び出したのが小山。そのまま独走で国立競技場に入り、人差し指を天に突き上げながらフィニッシュテープを切った。赤崎は大迫の猛追を振り切って2位。両腕でガッツポーズをつくり、大迫は前回大会に続く3位でまたも即時内定は逃した。
東京五輪の代表選考会から始まったMGC。上位2人が一発勝負で決まり、残る3枠目はMGCファイナルチャレンジで設定記録(男子は2時間5分50秒、女子は2時間21分41秒)を破った記録最上位選手が選ばれる。破る選手が現れなければ、MGC3位選手が代表入りする。
女子は鈴木優花が2時間24分9秒で優勝。一山麻緒が2時間24分43秒で2位に入り、パリ五輪代表に内定した。2時間24分50秒だった細田あいが3位に入った。赤崎と九電工の綾部健二総監督が会見に出席。主な一問一答は以下の通り。
――感想を。
赤崎「陸上人生最大の目標がマラソンで日本代表になること。叶えられてよかった」
――どんな調整がこのレースに繋がったのか。
赤崎「過去2回、別大と福岡国際で走って35キロ以降のペースダウンとラスト2キロが課題だった。今回のマラソン練習は走行距離を増やして、ポイント練習でペースを切り替える練習に重点を置きました」
綾部氏「練習は計画通りに進められた。4年前は九電工では大塚が4位。それと同じかそれ以上の練習が積めて手応えがありました」
――川内の飛び出しはどう見ていたか。中盤は堀尾と大迫の様子を見ていた。
赤崎「最初に川内選手が出た時は後半で追いつけると思っていた。折り返しで顔を見た時に調子がよさそうで心配だったけど、大丈夫だろうなと。堀尾さんはもともと練習ができていたと聞いていた。大迫さんが絶対に上位に来ると思っていたので、それをしっかりと見て冷静に対応できたと思います」
――日の丸を意識し始めた時期は。
赤崎「自分が代表になりたいと思ったのは大学4年。9月に1万メートルで良い走りができて、当時の監督に『俺が見てきた中で日本人で一番強い男だ』と言われて、トップを目指したいと。そこで自分の夢はマラソンで日本代表になるということになった。実業団は4年生になる前に行くことが決まっていた。さらに上で戦いたいという気持ちになった」
――前回のMGCは。
「大学4年の合宿中でテレビで見ていました。九電工に行くことが決まっていたので、大塚さんの走りを見て、一緒に競い合う仲になると思っていた。MGCで自分が戦うことにならないといけないと思っていた」
――3か月間の走行距離はどのくらい増やしたか?
「過去2回に比べると、300~400キロくらい増やしました」
(THE ANSWER編集部)