原英莉花「うれしい気持ちでいっぱい」 復活Vに涙なし、決意のヘルニア手術からメジャー3勝目
女子ゴルフの国内メジャー・日本女子オープンは1日、福井・芦原GC海C(6528ヤード、パー72)で最終日が行われ、2020年大会女王・原英莉花(NIPPON EXPRESSホールディングス)が1イーグル、3バーディー、1ボギーの68で回り、通算15アンダーで優勝。3年ぶりのメジャー制覇を成し遂げた。ツアー優勝は21年11月21日の大王製紙エリエールレディス以来の通算5勝目。長年悩まされた腰のヘルニア摘出手術を今年5月17日に受けてから137日、1998年度生まれ“黄金世代”の飛ばし屋が遂に復活Vを果たした。2位は12アンダーの菊地絵理香(ミネベアミツミ)。
国内メジャー・日本女子オープン
女子ゴルフの国内メジャー・日本女子オープンは1日、福井・芦原GC海C(6528ヤード、パー72)で最終日が行われ、2020年大会女王・原英莉花(NIPPON EXPRESSホールディングス)が1イーグル、3バーディー、1ボギーの68で回り、通算15アンダーで優勝。3年ぶりのメジャー制覇を成し遂げた。ツアー優勝は21年11月21日の大王製紙エリエールレディス以来の通算5勝目。長年悩まされた腰のヘルニア摘出手術を今年5月17日に受けてから137日、1998年度生まれ“黄金世代”の飛ばし屋が遂に復活Vを果たした。2位は12アンダーの菊地絵理香(ミネベアミツミ)。
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長いトンネルを抜け、原が歓喜の瞬間を迎えた。2位の菊地に1打差の首位で出た最終日。最終組の“エリカ対決”は多くのギャラリーを引き連れた。原は1番パー5で幸先よくバーディー発進となるも、2番パー4でボギーと乗れず。菊地が3番パー3でバーディーを奪ったため一度は並ばれたが、5番パー5で原が圧巻の2オンから見事なイーグルを奪取。静かにガッツポーズを作った。
7番パー3でもスコアを伸ばした原は、8番パー4でバンカーに入れてしまうもパーで凌ぎ、菊地に2打差をつけて勝負のサンデーバックナインへ。互いにパーが続いて迎えた15番パー5で、原が2.5メートルのバーディーパットを沈めて握り拳。最難関の16番パー4ではティーショットをラフに入れ、池越えの第2打でグリーンオーバー。それでも勝負強さを見せてパーで凌ぎ、最終18番パー5でウイニングパットを沈めると、右手を突き上げて歓喜。ギャラリーの拍手に笑顔で応えた。
優勝インタビューで原は「本当にうれしい気持ちでいっぱいです。たくさんの方に応援していただけて幸せだと思います」と喜びを語った。「自分を信じて18ホール回り切るだけだと思った。2日間、強い絵理香選手と戦って自分もいいプレーができた。イーグルが取れたのは大きかったけれど、随所にパーセーブがあったのでそこがよかった」と振り返った。
腰の手術を経ての復活。「日々の練習が変わった。どん底を経験して、常に前向きにとらえられるようになった」と自身の変化を語った。大舞台の強さについては「分かんないです(笑)」と笑顔。今後については「目の前のコースと一個一個戦っていきたい」と話し、最後まで涙はなかった。
原は渋野日向子、畑岡奈紗、勝みなみら逸材が揃う1998年度生まれの“黄金世代”の一人。飛距離が武器で、19年のリゾートトラストレディスでツアー初優勝を果たすと、20年には日本女子オープン、JLPGAツアー選手権リコーカップの国内メジャー2戦を制した。しかし、腰痛との戦いが長引いたこともあり、21年の大王製紙エリエールレディスでツアー4勝目を挙げてからは優勝から遠ざかり、今年5月17日には腰のヘルニア摘出手術を受けた。「先を考えたら決断できなかったであろう急遽即決のオペ」と、シーズン中の一大決心だった。
約3か月後の北海道meijiカップで復帰。開幕前の会見では「新しい気持ちでここに立てて嬉しい。腰の状態はいつぶりかの痛みのない状態」と語っていた。復帰後のトップ10入りは7戦中1度だけだったが、今大会はパッティングが冴えた。これで679日ぶりのツアー通算5勝目。うち3度がメジャー大会と大舞台の強さを見せている。2020年に優勝している思い入れのある大会で、華麗な復活を遂げた。
(THE ANSWER編集部)