未だ解決しないワリエワ問題に怒りの声明 米代表「595日が経過。まだメダルを受け取ってない」
フィギュアスケートのカミラ・ワリエワ(ロシア)のドーピング疑惑に関する問題で、未だ北京五輪の団体戦メダルを手にしていない米国代表から怒りの声が上がった。様々な競技のアスリート主導で運営されている海外組織「グローバル・アスリート」公式サイトは、ビンセント・ジョウの声明を掲載。「私とチームメイトがオリンピックでメダルを獲得してから、595日が経った。私たちはまだメダルを受け取っていない」などと記されたほか、問題を裁定する各所への不満も表明している。
ビンセント・ジョウが声明、英BBCも報道
フィギュアスケートのカミラ・ワリエワ(ロシア)のドーピング疑惑に関する問題で、未だ北京五輪の団体戦メダルを手にしていない米国代表から怒りの声が上がった。様々な競技のアスリート主導で運営されている海外組織「グローバル・アスリート」公式サイトは、ビンセント・ジョウの声明を掲載。「私とチームメイトがオリンピックでメダルを獲得してから、595日が経った。私たちはまだメダルを受け取っていない」などと記されたほか、問題を裁定する各所への不満も表明している。
ワリエワは2022年の北京五輪団体戦に出場したが、2021年12月のロシア選手権で採取された検体から禁止薬物が検出され、北京五輪の成績は暫定扱いに。調査を行ったロシア反ドーピング機関(RUSADA)が「選手自身の過失はない」と認定したことを、1月に世界反ドーピング機関(WADA)が公表していた。しかし問題は長期化しており、団体戦で暫定2位の米国、同3位の日本にもメダルがまだ届けられていない。
25日付のジョウの声明は英公共放送「BBC」なども報じた。「メダルを受け取る予定だった日、IOCは法的な協議会が必要な“状況”のためセレモニーを中止した。IOCは“これがなるべく早く解決されるように最大限”努めると確かに言った」と当時のIOCとのやり取りの様子を記しているが、未だ解決されない状況を嘆いている。
「北京で氷上に立ってからのこの19か月間、私とチームメイトはこの問題を対処している委員からほとんど何も聞いていないが、私たちの利益が適切に表されていると信じる理由はない」
ワリエワのドーピング問題は、CAS(スポーツ仲裁裁判所)による公聴会が今月開かれる。しかしジョウは「このような聴聞会がクリーンなアスリートの利益につながるという考えは馬鹿げている。RUSADAは10年以上にわたってドーピングを促進してきた」とロシアの根深いドーピング問題を批判。「このプログラム(組織的ドーピング)は、複数のオリンピックの試合を滅ぼし、何千人ものアスリートをだまし取ったことで広く知られている」とも強調した。