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大迫の裏で“もう一つの力走” 4年前の爆破テロ被害者が笑顔でボストン完走

初マラソンの大迫傑(ナイキ・オレゴンプロジェクト)が3位に入ったボストン・マラソン。日本人では30年ぶりに表彰台に上がる快挙を演じた裏で、もう一つの“力走”が地元紙「ボストン・グローブ」電子版に取り上げられている。

12年のボストンマラソン爆破テロの被害者、車いす部門で感謝の完走

 初マラソンの大迫傑(ナイキ・オレゴンプロジェクト)が3位に入ったボストン・マラソン。日本人では30年ぶりに表彰台に上がる快挙を演じた裏で、もう一つの“力走”が地元紙「ボストン・グローブ」電子版に取り上げられている。

 見事完走したマーク・フライカルが、その人だ。力走したのは車いす部門。三輪型の手押し車で走り抜いた。なぜ、彼は車いすで戦ったのか。それは、この地で起きた忌まわしいテロ事件の被害者だったからである。

 2013年。多くのランナーが歓喜の完走を迎えようとしていたゴール付近で2度の爆発が発生した。凄惨なテロ行為により3人が死亡。300人近い負傷者を出したが、その一人がフライカルだった。

「爆破事件の生存者、マーク・フライカル、男子ハンドサイクル部門で完走」との見出しで報じられた記事によると、4年前のテロで障害を負いながら悲劇の地で力走したという。

「ボストンマラソン爆弾テロ事件の生存者マーク・フカライルが月曜正午直前、ハンドサイクル部門でゴールラインを通過した」

 こう書かれた記事では事故以来、2度目のマラソンを笑顔で完走したと記述。事故によって右足を失ったが、道中、爆破のあった場所を通過する際も当時のことは考えず、走り切ったという。

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