サニブラウン日本人歴代最高100m決勝6位の快挙! 昨年7位上回るも「いやあ、マジで悔しい。今年の方が近かった」悔しい4回連呼【世界陸上】
ブダペスト世界陸上は20日(日本時間21日)、男子100メートル決勝が行われ、昨年大会で日本人過去最高の7位入賞を果たしたサニブラウン・ハキーム(東レ)が10秒04(無風)で6位に入った。2大会連続で決勝に進出する日本人初の歴史的快挙。日本陸上界を牽引する24歳が、世界の猛者たちとともに駆け抜けた。ノア・ライルズ(米国)が今季世界最高9秒83で金メダルを獲得した。
ブダペスト世界陸上
ブダペスト世界陸上は20日(日本時間21日)、男子100メートル決勝が行われ、昨年大会で日本人過去最高の7位入賞を果たしたサニブラウン・ハキーム(東レ)が10秒04(無風)で6位に入った。2大会連続で決勝に進出する日本人初の歴史的快挙。日本陸上界を牽引する24歳が、世界の猛者たちとともに駆け抜けた。ノア・ライルズ(米国)が今季世界最高9秒83で金メダルを獲得した。
サニブラウンが堂々の走りで世界の6位になった。8レーンから飛び出し、ライルズらに先行を許しながら懸命に食い下がる。終盤も失速することなくゴールに飛び込んだ。タイムは10秒04で6位。しかし、レース後の本人は悔しさを露わにした。
中継局のインタビューで「いやあ、マジで悔しい」と第一声。「最初からしっかりと組み立てることできなかった。中盤で伸びず、終盤で離された。マジで悔しいですね。(世界で6番目も)全く満足してないですね。いやあ、マジで今年は行けると思ってたので。いやあ、悔しいですね」と繰り返した。
「準決を通って、とりあえず良かったと思って。でも他の選手たちを見ていると、ここでもう1段階ギアを上げてくるので。それができないと勝てないなと、今年も身に染みて感じた。今年は去年と比べて、準決勝と決勝の間が空いていて、調整の仕方も変わった感じになったけど、調子も悪くなかったので、決勝も望むときにしっかり集中して組み立てていけたらもっと違うレースになったのかなと思う」
その上で「今年は比較的、去年に比べて冷静に決勝に入ることができて、あとは練習でやっていることを予選、準決で出せたので、決勝もやるだけだったけど、そこでできなかった部分が今回の敗因かなと」と分析した。
去年も「悔しい」と言っていたが、今年については「いやあ、今年の方が本当にもっと近かった感覚があった。去年はいっぱいいっぱい走っていたのに比べたら、めちゃくちゃ悔しい」と言い、「悔しい」を計4回使った。「メダルは手に届きそうなところまで来ているので、そろそろ掴みたい」と話した。
前日の予選は今季ベスト10秒07(向かい風0.4メートル)の組1着、全体9番手。東京五輪金メダリスト、マイセル・ヤコブス(イタリア)らを抑え、最後に流す余裕を見せながら4大会連続の準決勝進出を決めていた。決勝2時間35分前の準決勝では、自己ベストに並ぶ9秒97(追い風0.3メートル)で1組2着、全体6番手。昨年大会の予選以来4度目の9秒台を叩き出し、タイムではなく着順で2大会連続の決勝進出を果たした。
昨年は予選で向かい風0.3メートルながら9秒98をマークした。準決勝は10秒05(向かい風0.3メートル)で同種目日本人初の決勝進出。1983年から始まった世界陸上で歴史的快挙を達成し、決勝は10秒06(向かい風0.1メートル)の7位入賞だった。
今季は6月の日本選手権決勝で左脚がつり、まさかの最下位(8位)。7月は世界最高峰のダイヤモンドリーグなど欧州のレースを転戦し、同月20日に10秒09をマーク。ワールドランキングで代表権を手にしたが、大会直前にブダペスト入りの飛行機でロストバゲージを経験するなど、思わぬアクシデントに見舞われていた。
(THE ANSWER編集部)