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ボクシング世界王者・井上拓真、父・真吾氏が課題を指摘 「みんなをグッとさせる引き出しを」

ボクシングのWBA世界バンタム級王者・井上拓真(大橋)が9日、世界王座戴冠から一夜明け、神奈川・横浜市内の所属ジムで会見した。前夜は東京・有明アリーナで行われた同王座決定戦で同級2位リボリオ・ソリス(ベネズエラ)に3-0の判定勝ち。前世界同級4団体統一王者の兄・尚弥(大橋)が返上したベルトを奪い返したが、「より攻撃的に」と課題を繰り返した。

世界王座戴冠から一夜明け、所属ジムで会見した井上拓真【写真:浜田洋平】
世界王座戴冠から一夜明け、所属ジムで会見した井上拓真【写真:浜田洋平】

一夜明け会見

 ボクシングのWBA世界バンタム級王者・井上拓真(大橋)が9日、世界王座戴冠から一夜明け、神奈川・横浜市内の所属ジムで会見した。前夜は東京・有明アリーナで行われた同王座決定戦で同級2位リボリオ・ソリス(ベネズエラ)に3-0の判定勝ち。前世界同級4団体統一王者の兄・尚弥(大橋)が返上したベルトを奪い返したが、「より攻撃的に」と課題を繰り返した。

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 一夜明け、課題が口をついた。拓真は相手の肘が当たり、5回に左目上からキャリア初の出血。荒々しく戦い方を変えるベテランに少しずつ対応した。磨き上げた巧みなディフェンスやスピードでさばき、ポイントを重ねる判定勝ち。2018年12月のWBC同級暫定王座に次ぐ2度目の王座戴冠だった。

 この日は所属ジムで会見。試合前から4団体統一を目標に掲げており、「兄が手放した4団体の一つ目。まずはスタートラインに立てたと思っています」と安堵の気持ちを吐露した。前夜は興奮から朝方まで眠れず。バッティングシーンを映像で見返した。

 カットした左目上は7針縫ったが、「すぐに完治する」と強調。右拳も腫れているものの、「打撲程度。早く治して練習したい。試合に満足していない」と次に進む強い姿勢を示した。秋頃に見込まれる次戦は指名試合の見通しとなっている。

 会見に同席した父・真吾トレーナーは、この日のジムへの道中、拓真と課題について話したことを明かした。「スタートラインに立ったけど、スタートを切らないと意味がない。ダメージを与えて、そこからの引き出しを増やすこと。今の良さは一旦置いておいて、みんなをグッとさせる引き出しを増やさないといけない」と伝えたという。

 3-0の判定勝ちだったが、倒せなかったのは課題。拓真が最も痛感しており、「もっと攻撃的に行かないといけないのはわかっている。ディフェンスはできているので、より攻撃的に。最大の目標は4団体のベルトを集めること。相手に何もさせずに勝ちたい」と語った。

 尚弥は7月25日に有明アリーナでWBC&WBO世界スーパーバンタム級統一王者スティーブン・フルトン(米国)に挑戦する。勝てば拓真との兄弟世界王者となる。

(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)


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