元NBA選手を生かせるか Bリーグ西宮、“ライバル”越谷戦で見えた1部昇格への希望
バスケットボールBリーグの2022-23シーズンはB1、B2とも終盤戦に差しかかりつつある。今季のB2はクラブライセンス保有が「B1」という前提があるなかで、プレーオフの上位2チームがB1に昇格するルールだ。
B2プレーオフでの対戦が予想される西宮と越谷が激突、1勝1敗の痛み分け
バスケットボールBリーグの2022-23シーズンはB1、B2とも終盤戦に差しかかりつつある。今季のB2はクラブライセンス保有が「B1」という前提があるなかで、プレーオフの上位2チームがB1に昇格するルールだ。
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6日に行われたB2で、西宮ストークスと越谷アルファーズが対戦する興味深いカードがあった。西宮は来季のホーム移転、2025年春の新アリーナ完成に合わせて飛躍する意欲を感じるチーム。ロスターも優勝候補にふさわしい陣容だ。しかし20-21シーズン、21-22シーズンともプレーオフのクォーターファイナル(準々決勝)で破れていて、今季は勝率5割の壁をなかなか突破できていない。
一方の越谷は昨シーズン、セミファイナル(準決勝)でファイティングイーグルス名古屋に敗れ、あと一歩で昇格を逃した。今季のB2も引き続いて順調な戦いで、アルティーリ千葉と東地区の首位争いをしている。
5日・6日の連戦を越谷が東地区2位、西宮は東地区3位で迎えていた。プレーオフの1回戦は「地区2位×地区3位」の顔合わせが2つ組まれるのだが、それぞれ「勝率の高い2位×勝率の低い3位」「勝率の低い2位×勝率の高い3位」というカードになる。現時点で越谷は西地区2位より勝率が高く、西宮は西地区3位より勝率が低い。つまり両チームはプレーオフの1回戦で対峙する可能性が少なからずある。
プレーオフで対戦することを念頭において、西宮戦に臨んだか――。6日の試合後の記者会見でそう尋ねると、越谷の桜木ジェイアール・スーパーバイジングコーチ(SVC)からはこのような答えが返ってきた。
「もちろん考えていました。西宮は同じ地区ですし、プレーオフで当たる可能性がものすごく高い。同じ地区なので、こういうゲームをしっかり落とさないように戦って、勝ち抜いていくところはものすごく大事なのかなと思っています」
試合結果は5日が67-64で西宮、6日は69-57で越谷が勝利と1勝1敗の痛み分けだった。越谷は33勝12敗、西宮は21勝24敗で、22-23シーズンの“最終クォーター”に入る。
6日の試合で大きなポイントになったのは、西宮のジョーダン・ハミルトンを巡る攻守だった。ハミルトンは元NBAプレーヤーで、201センチのビッグマンながら技巧的なプレーに強みを持つ。20-21シーズンは滋賀レイクスターズでプレーし、得点・アシストともランキングがB1の2位だった。
しかし6日の試合でのハミルトンは7得点にとどまり、フィールドゴール成功率も18.8%に抑えられた。越谷の桜木SVCはこう振り返る。
「今日のゲーム2に関しては、ハミルトン選手にいかにスペースを与えないかにフォーカスしました。“0.5秒”を与えないぐらいプレッシャーをかけるように選手へ伝えて、選手はそれを遂行してくれたと思っています」