[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

波紋広がるジャンプスーツ不正問題 元検査官が現トップに痛烈批判「彼は勉強してない」

ノルディックスキー・ジャンプで近年課題になっているスーツ問題について、海外の現役ジャンパーが不正の温床になっている検査の形骸化を匿名で告発。スイス大衆紙「ブリック」が報じていたが、これにドイツ選手たちが反発するなど波紋が広がっている。そんな中、かつて国際スキー連盟(FIS)検査責任者を務めていたゼップ・グラッツァー氏(オーストリア)が現状の検査体制を批判。責任は「私の後任者たちだ。彼らが失敗してしまったのだ」と指摘している。

近年課題になっているスーツ問題について、元検査官が現トップに痛烈批判(画像はイメージです)【写真:ロイター】
近年課題になっているスーツ問題について、元検査官が現トップに痛烈批判(画像はイメージです)【写真:ロイター】

検査の形骸化の匿名告発から波紋が広がる

 ノルディックスキー・ジャンプで近年課題になっているスーツ問題について、海外の現役ジャンパーが不正の温床になっている検査の形骸化を匿名で告発。スイス大衆紙「ブリック」が報じていたが、これにドイツ選手たちが反発するなど波紋が広がっている。そんな中、かつて国際スキー連盟(FIS)検査責任者を務めていたゼップ・グラッツァー氏(オーストリア)が現状の検査体制を批判。責任は「私の後任者たちだ。彼らが失敗してしまったのだ」と指摘している。


【注目】CW-Xを川澄奈穂美選手がお試し 運動パフォーマンスを支える「股関節サポート機能」って?(W-ANS ACADEMYへ)

「ブリック」の記事では、匿名である現役選手が「最近は用具検査を真剣に受け止めていない」と、検査が形骸化していることを暴露。最近のワールドカップ(W杯)オーストリア・クルム大会にはサイズオーバーしたスーツで出場したが、スタート前の検査はパスし、競技後は検査を受けることなく通り過ぎたと明かした。

 不正の手法も明かし「実際、どの選手もインチキをしているから自分もやらなければならない」と語ったことに対し、北京五輪の個人ラージヒルで銅メダルに輝いたカール・ガイガーらが検査官に問題はなかったなどと反発。波紋が広がっていたが、「ブリック」はその後「過信、経験不足、人選ミス! 元検査官トップ、現検査官トップを非難」との見出しで、検査体制を批判するグラッツァー氏の意見を掲載した。

 グラッツァー氏は2020-21シーズンまで約20年間、男子の検査担当をしていた。翌シーズンに行われた北京五輪ではスーツ規定違反が続出。グラッツアー氏の後任は1年で退任となり、現在はクリスティアン・カトル氏が担当トップとなっている。

「私の後任者たちだ。彼らが失敗してしまったのだ」とグラッツアー氏は不正問題の原因が後任者たちにあるとバッサリ。記事では、同氏が挙げた現行体制に対する批判を5つ紹介している。

 まずは「新しい測定法」について。「それまで立って検査を行っていたが、座ったり横になって測定されるようになった」と変化を紹介し、グラッツァー氏は「これは間違っている。プレート上に立っていれば床に足がきちんと着くが、横になった状態ではそれが難しく、操作しやすくなる」と指摘した。記事では「数センチの余裕で飛距離は10メートル近く伸びるのだ」ともされている。

1 2
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
UNIVAS
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集