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審判不正疑惑の残るアマボクシングの五輪存続へ 日本連盟が世界に新判定システム提案

日本ボクシング連盟の内田貞信会長が20日、都内の会見で国際ボクシング協会(IBA)に次世代判定システムのプレゼンテーションを行ったことを報告した。11日にUAEで行われたIBA総会に出席。審判の不正疑惑の印象が残るアマチュアボクシングの五輪存続を目指し、日本が開発した新システムの有効性をアピールした。すでに国内では試験的に使用され、内田会長は近い将来の正式導入に手応えを口にした。

11日のIBA総会で次世代判定システムをプレゼンした内田貞信会長【写真:日本ボクシング連盟提供】
11日のIBA総会で次世代判定システムをプレゼンした内田貞信会長【写真:日本ボクシング連盟提供】

28年五輪は除外危機、アマチュアボクシングの五輪競技存続へ

 日本ボクシング連盟の内田貞信会長が20日、都内の会見で国際ボクシング協会(IBA)に次世代判定システムのプレゼンテーションを行ったことを報告した。11日にUAEで行われたIBA総会に出席。審判の不正疑惑の印象が残るアマチュアボクシングの五輪存続を目指し、日本が開発した新システムの有効性をアピールした。すでに国内では試験的に使用され、内田会長は近い将来の正式導入に手応えを口にした。

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 ボクシングは1904年セントルイス大会で初めて実施。2004年アテネ大会から16年リオ大会にかけ、判定やレフェリーの不正疑惑などで評価を落とした。国際オリンピック委員会(IOC)によって、IBAは競技団体として資格停止処分に。24年パリ大会は実施される予定だが、28年ロサンゼルス大会は除外の危機にある。

 同大会での存続に向け、財政の透明化、判定、レフェリーの不正排除を課されているIBA。条件を満たせば、23年に資格停止処分が解除される可能性がある中、日本連盟が積極的に新システム導入を訴えた形となった。IBA総会でプレゼンした内田会長は「判定のわかりづらさは不正判定に繋がりやすい。IBAには非常に前向きな反応をいただきました」と採用に向けて好評だったことを明かした。

 新システムはパンチ数による加点方式。5人または3人のジャッジが試合を見ながらコントローラーの赤、青のボタンを押し、両者のパンチ数を計測する。さらに各ジャッジに死角を生まないようリング4辺の外側にカメラを設置。プレー中の選手のターゲットエリアがズームされるようにAIが使用映像を選別する。一方、ジャッジとは別の「スーパージュリー」が0.7倍速の映像をもとに判定の正否を確認。ポイントの優劣は中継でも映し出されるという。

 レフェリーストップコンテスト(RSC)の時はリング上でコールされるが、判定にもつれた場合、両選手とスタッフはフィギュアスケートのキス&クライのように壇上で待機。スーパージュリーの映像確認が終了後、勝敗がコールされる。撮影はスマートホンも使用可能なため、特別な機器は必要はなく、安価に導入できるという。

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