日本VAR弾を「疑惑なしに出てないと言うには…」 元プレミア審判員が英紙で独自の見解
サッカーのカタール・ワールドカップ(W杯)はグループリーグ(GL)が終了し、決勝トーナメントが始まった。そんな中、英紙「デイリーメール」はイングランド・プレミアリーグなどで笛を吹いた元審判が今週、議論を呼んだ判定について振り返るコラムを掲載。“三笘薫の1ミリ”と呼ばれた日本―スペイン戦のVAR判定について「日本はラッキーだった」と独自の見解を述べている。
元審判がコラム掲載「日本はラッキーだった」
サッカーのカタール・ワールドカップ(W杯)はグループリーグ(GL)が終了し、決勝トーナメントが始まった。そんな中、英紙「デイリーメール」はイングランド・プレミアリーグなどで笛を吹いた元審判が今週、議論を呼んだ判定について振り返るコラムを掲載。“三笘薫の1ミリ”と呼ばれた日本―スペイン戦のVAR判定について「日本はラッキーだった」と独自の見解を述べている。
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「マーク・クラッテンバーグ:W杯敗退したウルグアイは怒って当然、日本は勝ち進めてラッキーだった、アンソニー・テイラーは韓国―ガーナ戦であまりにせっかちに笛を吹きすぎだった」との見出しで掲載された記事では、同紙でコラムニストを務めるイングランドの審判、マーク・クラッテンバーグ氏が今週起きた議論を呼ぶ判定について私見を述べている。その中の一つとして、日本―スペイン戦に言及した。
日本の決勝点をアシストした三笘薫の折り返しがゴールラインを割っていたかどうか、VAR介入を経て認められた。クラッテンバーグ氏は「日本はラッキーだった」と記した上で、当該シーンについて「日本のスペイン戦での決勝点の前のプレーは、あるアングルから見ればボールが外に出ていた。別のアングルから見ればそれは入っていた。その場での判定はボールが外に出ていてノーゴールだった」と記述。直後は、主審はラインを割っていたとの見方だった、とした。
その上で「VAR審判のフェルナンド・ゲレーロは、判定を覆すためには確証を持っていなければならなかった」と指摘。「しかし、疑惑の影なしにボールが出ていなかったと言うには“証拠”が十分だったか分かりかねる。ギリギリすぎて、どちらとも言いがたいように見える」と記し、明確にゴールを認められるかはあまりに微妙な状況だったとの分析も示した。ただし、FIFAはその後、インプレーだったことを“証拠映像”付きで説明している。
VARによって認められた1点の影響は大きく、2-1で勝った日本は1位で決勝トーナメントに進出。別会場で逆転突破を狙っていたドイツはコスタリカに4-2で勝ちながら敗退となった。クラッテンバーグ氏は「結果として、W杯から敗退することになったドイツが不満に思うのも理解できる」と指摘。判定ひとつが出場国の命運を大きく分けることについて理解を示していた。
(THE ANSWER編集部)